マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

楽しいリゾート列車 美味しいレストラン列車

近鉄の「あをによし」|デビュー前のあをによしに乗車

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2022年4月29日にデビューする近鉄の新しい観光特急「あをによし」に、ひと足先に乗車。上質で高級感のある「あをによし」の旅を楽しんできました!

*2022年4月の情報を基に作成しています

大阪・京都・奈良を結ぶ観光特急

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「あをによし」は2022年4月29日にデビューする観光特急。大阪・奈良・京都の三都を乗り換えなしで結びます。駅には「あをによし」のポスターがずらり!
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今回はクラブツーリズム主催のツアーに参加。デビュー前の「あをによし」に乗車し、大阪難波から京都を目指します。

特注の座席に、復活したスナックコーナー

ゆっくりと「あをによし」が入線!発車まで時間がないので、ひとまず乗車。まずは車内を探検。
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おぉー!おしゃれな空間!
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カーペットが敷かれた車内。
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座席は1人がけの座席が向かい合った、ツインシート。大阪から奈良に向かって左側の座席は、窓に向かって斜め45度に配置されていて、景色が見やすくなっています。
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特徴的な見た目の座席。リクライニングはしませんが、背もたれが高く、包み込まれるようなデザイン。
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車両メーカーではなく、近鉄では初めて家具メーカーに特注したのだそう。
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落ち着いた色合いのグリーン。心地よい肌触り。座ると柔らかすぎずちょうどいい硬さ。ふかふかではなく、じわーっと沈むような感じで、長時間座っていても疲れません。
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座席の間には大きなテーブル、そしてガラス製のランプが。鮮やかな青色で、見た目に華を添えます。
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照明もおしゃれなカタチ。
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天井には、正倉院宝物にも使われていた天平文様をイメージした柄。

「あをによし」のデザインは"奈良の和"の美しさ、尊さを表現したそうで、上質で品のある空間が広がっていました。

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続いて2号車へ。こちらはグループ向けのサロンシート。アーチ状になった天井が続く通路は、まるで高級クルーズトレインのよう。
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座席と通路はパーテーションで仕切られているので、半個室のような空間になっています。
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2号車の一角には販売カウンター。ここではスイーツやオリジナルグッズなどが販売されるそう。
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カウンターに見つけたのは、かつてのスナックカーのエンブレム。「あをによし」の元となった12200系は「スナックカー」の愛称で知られ、車内にはスナックコーナーと呼ばれる販売スペースがあったそう。つまり「あをによし」の販売カウンターは、現代に復活したスナックコーナーなのです!

大きな窓から眺める車窓

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車内探検を終えて、座席でひと息。列車は、眼下に大阪平野が広がる区間へ。この日は生憎の天気でしたが、天気が良いと大きな窓から美しい車窓を眺めることができそう。

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前の列車に詰まりながら、ゆっくり走る「あをによし」。

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「大和西大寺駅」に到着。ここから京都線へ入りますが、車庫に引き上げる必要があるために一旦下車。営業運転ではこのまま「近鉄奈良駅」まで運行し、奈良で折り返して京都へと向かいます。
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進行方向が変わり、京都線を走る「あをによし」。
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奈良県から京都府へ。
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車窓に東寺の五重塔が見えると、まもなく「京都駅」です。

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「あをによし」は「京都駅」に到着。営業運転では大阪難波〜京都間を約1時間30分で結びます。
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京都で昼食を挟み、再び「あをによし」に乗車。今度は営業運転では入線しない「橿原神宮前駅」まで特別運行。

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西大寺車庫を左に見ながら「あをによし」は橿原線へ。

奈良をイメージさせる高貴な列車

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「橿原神宮前駅」に到着。ここで約10分間停車。「あをによし」の撮影タイム。
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ホームでは多くの人が待ち構えていて、先頭には人だかり。
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「あをによし」は4両編成。1974年に製造され2021年に引退した「12200系」通称スナックカーを改造。

www.masatetsudo.com

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ボディは「紫檀メタリック」と呼ばれる、光沢のある紫色。紫色は、聖徳太子が制定した「冠位十二階」の最高位を表す色。とても高貴な雰囲気が伝わります。
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先頭でひときわ目立つエンブレム。こちらは、天平時代に縁起の良い文様とされた「花喰い鳥」をイメージ。
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側面の模様は正倉院の宝物をイメージしたもの。車両のあちこちに奈良のイメージが散りばめられています。
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2号車サロンシートの大型窓が目立ちます。
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横2m、縦1.2mもあるのだとか。
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 『あをによし 奈良の都は咲く花の にほふがごとく 今盛りなり』

列車名の由来となった「あをによし」は、万葉集などで奈良にかかる枕詞として用いられるそう。f:id:masa-tetsudo:20220424192309j:image

ということで「橿原神宮前駅」での撮影会を終え、「あをによし」は旅の終着「大阪難波駅」へ。デビューよりひと足先に体感した「あをによし」の旅は、高貴で落ち着いた空間でゆったりと過ごすことができました。デビュー後は販売カウンターでいただくフードやおみやげ品なども楽しみたいですね。皆さんもぜひ「あをによし」に乗車してみては!

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あをによし公式サイト

www.kintetsu.co.jp

真岡鐵道の「SLもおか」|いちごと焼き物のまちを走る蒸気機関車

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茨城県と栃木県を跨る真岡鐵道で、週末を中心に運行されるSL列車「SLもおか」に乗ってきました!

*2022年2月の情報を基に作成しています

発車前の入換作業は必見

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真岡鐵道は茨城県の下館駅から栃木県の茂木駅間を走る第三セクター鉄道。途中日本一のいちごのまちとして有名な真岡や、益子焼で有名な益子を経由する全長41.9kmの路線です。
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真岡鐵道は「下館駅」の1番線から発車します。「SLもおか」の発車は10時35分ですが、入線時刻はかなり早く、さらに入換作業があるという情報を事前に入手。発車の1時間前には到着しました。

9時56分。ディーゼル機関車「DE10 1535号機」を先頭に「SLもおか」が入線!
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茂木方には本日の主役「C12 66号機」の姿が。しかしまだこの時点ではアイドリング状態。
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しばらくすると、係員さんが入換合図を現示。
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「SLもおか」はバックで一旦ホームを離れて行きます。
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再びディーゼル機関車を先頭に、今度はホームのない留置線に入線。
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ここでディーゼル機関車を解放。
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「DE10 1535号機」はエンジンを切り、夕方の出番までここで待機となります。
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ディーゼル機関車を解放し、ようやくSLと客車3両の「SLもおか」が完成。

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「SLもおか」が留置線にいる間に、ホームには折返し10時17分の普通列車が到着。
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「下館駅」には転車台がなく、さらに先発する普通列車のため、このように複雑な入換作業が行われるのです。

米寿を迎えたC12 66号機

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「SLもおか」を牽引する「C12 66号機」。製造は1933年。九州鹿児島や東北地方などを走り、1972年に廃車。廃車後は福島県で動態保存されていましたが、1994年からここ真岡鐵道で復活。この日は2021年で製造から88年の米寿を迎えたことを記念して、赤いナンバープレートが掲げられていました。
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普通列車が発車すると、いよいよ「SLもおか」がホームに入線。
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猛烈に水蒸気を出しながらゆっくりと動き出すSL。迫力が凄い!
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ポイントを切り替え。
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入換進行。
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ゆっくりとバックでホームへ。

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ホームに到着した「SLもおか」。間近で蒸気機関車をみると、窯から伝わる熱が全身に感じられます。
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真っ黒なボディは美しく磨き上げられ、米寿を記念した赤いナンバープレートがひときわ輝いて見えます。
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機関室を覗くと、窯の中で真っ赤に燃える炎がちらり。

原形を残す貴重な50系客車

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「SLもおか」は「50系」という国鉄で開発された客車を3両連結。
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真っ赤なボディから「レッドトレイン」とも呼ばれていた「50系」ですが、客車列車の減少とともに数を減らし、今や貴重な存在です。
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「SLもおか」に乗車するには、2日前までにネットで予約が必要。当日券はありません。座席は指定されておらず、好きな席に座る事ができます。では、車内へ。

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ずらりと並んだボックスシート。デッキの前がロングシートになっているのは「50系」が通勤通学の足としても使われていた証拠。
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真岡鐵道の「50系」はほとんど改造されておらず、当時の姿が残っているのはとてもめずらしいのだそう。
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冷房は付いておらず、天井には扇風機。暖房は、蒸気機関車から発生する蒸気を利用したもの。
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茂木方の3号車だけは雰囲気が違い、床から座席、天井に至るまで、いちご尽くしな装飾が施されています。
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いちご車両は家族連れに大人気。早々に席が埋まっていました。
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貫通扉の窓の向こうには「C12 66号機」の姿。後ろ姿も頼もしい。

芳賀路をひた走るSLもおか

10時35分。汽笛一声とともに「SLもおか」はゆっくりとホームを離れます。

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水戸線と別れ、一路茂木へ。
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車窓にはのどかな田園風景。蒸気機関車から流れる黒い煙を見ると、改めてSL列車に乗っている事を感じさせてくれます。
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この日は天気も良く、沿線には多くのカメラマンの姿が。
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しばらくすると車内改札がスタート。車掌さんから硬券の形をした乗車記念証を受け取ります。
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「SLもおか」は「真岡駅」に到着。ここで約10分間停車します。背後にそびえるのはSLの姿を模した「真岡駅」の駅舎。駅前にある「SLキューロク館」では、大正の名機とも呼ばれるキューロクこと9600形蒸気機関車や、SLの代名詞デゴイチことD51形蒸気機関車が保存されています。

www.masatetsudo.com

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次は「西田井駅」。列車の行き違いのため、ここでも約5分間停車。
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「西田井駅」には構内踏切があり、SLの姿を正面から捉える事ができます。
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小貝川を渡ると、益子焼で有名な益子のまちへ。
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「益子駅」に到着。真岡鐵道でも有数の観光地で、ここで降りる乗客も多く見られます。
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右側に「道の駅もてぎ」が見えてきました。多くの人がカメラを構えてSLの姿を収めています。

SLを間近で観察

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下館から約1時間30分。「SLもおか」は終点「茂木駅」に到着。SLの前は写真撮影の人でいっぱいに。
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到着してひと息つく暇もなく、列車はバックしてホームを離れていきます。この後は客車を切り離し、転車台で向きを変えるのです。

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見学通路まで行くと目の前で転車台を見る事ができます。
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客車を切り離したSLが近づいてきました。
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ゆっくりと転車台へ。
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転車台を回転!SLの一大イベントですね!
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ぐるり180度回転し進行方向が下館向きに。再び下館方へ引き上げ。
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SLのメンテナンス作業が始まりました。
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タンクの上では石炭を整備。ホースが繋がれて給水。車体の底からは燃えかすのような灰と水が。メンテナンスの様子がホームから目の前で観察できます。
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ホームを離れて、駅舎の2階にある展望デッキへ。

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茂木駅の構内を一望でき、SLをメンテナンスする様子や転車台を真上から見る事ができます。
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SLのメンテナンスが終わったよう。係員の入換合図でゆっくりと動き出すSL。
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バックで転車台を通り過ぎ、転車台横にある見学通路の前で停止。
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SLはようやくここで小休止。

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再び見学通路へ移動。
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手が届きそうなぐらいに、間近でSLを観察する事ができます!凄い!
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目の前で見る動輪はデカい!迫力満点!
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配管から吹き出す水蒸気。まさにSLは生き物です。
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係員さんが油を差しているところ。
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こうやって下からSLを見上げるなんて、なかなかできません。
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普段なら客車で隠れているお尻もよく見えます。「C12 66号機」はタンク式蒸気機関車。水・石炭は機関室後ろのタンクに積載します。
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真横から見たSL。黒光りする無骨な姿がまた良いですね。

タカギ商店で絶品ハンバーグランチ

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復路の「SLもおか」までは2時間20分あります。時刻はちょうどランチ時。近くでランチとしましょう。
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やってきたのは「茂木駅」のすぐそばにある「タカギ商店」。
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茂木町で人気の洋食屋さん。ハヤシライスやビーフシチューなど、魅力的なメニューが並んで迷っちゃう。
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迷いに迷ってオーダーしたのはハンバーグ!「ハンバーグA」は1枚180g。ちなみにBは230g、Cは300gとボリューム満点です。
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ラグビーボールのような形に成形された、めずらしいスタイル。程よくスパイスが効いて肉汁もたっぷり。ビターな感じのデミグラスもいい感じ!
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古代米入りの香り高いライス。
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添えられたグリル野菜は地元茂木産の無農薬野菜だそう。どれも甘さ際立ち、野菜の美味しさがストレートに感じられます!他にもサラダ、食後にコーヒーか紅茶がセット。美味しかった!

復路のSLもおか

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再び「茂木駅」に戻ってきました。SLはすでに下館方に連結されています。
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14時11分発の普通列車が発車後「SLもおか」はゆっくりとバックで入線。
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もくもくと真っ黒な煙をあげるSL。いよいよ復路の発車です!

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遠くに見えるのは筑波山でしょうか。いい天気でよかった!
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「SLもおか」は「真岡駅」に到着。ここでしばらく小休止。
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再び巨大SL駅舎と並びました。デカすぎてカメラに収まりきらない!

国鉄時代を彷彿とさせる客車普通列車

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15時56分。「SLもおか」は終点「下館駅」に到着。しかし、列車はひと息つく暇もなく折返しの準備に取り掛かります。ここで、朝から待機していたディーゼル機関車の出番。早速入換を開始。
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ゆっくりとホームへバックする機関車。
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列車の茂木方に連結しました!到着から発車までの時間は僅か7分。係員さんのテキパキした動きで見事定時。
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ここから「真岡駅」までは、乗車券だけで乗れる普通列車として運転。
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国鉄時代を彷彿とさせる客車普通列車の旅が始まるのです。

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真岡までは約30分。「SLもおか」の1日はここで終了。
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夕陽に照らされるSL。
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真岡から先はキハへバトンタッチ。客車列車とキハが縦列駐車する、めずらしい光景が見られます。

米寿を迎えたC12 66号機は、これからも元気に走り続けてくれそう。皆さんもぜひ「SLもおか」に乗車してみては!

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JR北海道の「SL冬の湿原号」|今年はDLで運行!釧路湿原をのんびり走る客車列車

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JR北海道の釧網本線を走る「SL冬の湿原号」。2021年度はSLが故障のためDL(ディーゼル機関車)の運行となりましたが、DLが牽く客車列車もとっても貴重。自然たっぷりの釧路湿原を眺めながら客車列車の旅を楽しんできました!

*2022年3月の情報を基に作成しています

国鉄時代のディーゼル機関車

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旅のスタートは「釧路駅」から。釧路と網走を結ぶ釧網本線の始発駅。
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「SL冬の湿原号」は釧路を11時5分発。札幌から「おおぞら1号」に乗れば8分の乗換で連絡しています。本来なら「C11 171号機」蒸気機関車が牽引するはずでしたが試運転中に故障が見つかり、2021年度はディーゼル機関車での運行となりました。
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"湿原の鐘"と書かれた鐘がある3番線から、列車は発車します。

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「SL冬の湿原号」が入線。ディーゼル機関車が牽引する客車列車はかなり貴重。なかなかカッコいいではありませんか!
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「DE10 1690号機」は1974(昭和49)年に製造。製造以来ずっと北海道の地を走ってきました。
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雪国仕様の旋回窓。
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「釧」は釧路車両所所属のしるし。
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蒸機牽引とはまた違った風情が感じられて、いいですね!

レトロ調の客車と昔懐かしのダルマストーブ

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「SL冬の湿原号」の客車は5両編成。
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「14系」と呼ばれる客車と、中間に1両旧型客車「スハシ44形」が連結されています。茶色に赤いラインは、昭和の旧型客車と同じボディカラー。ノスタルジックな雰囲気を醸し出します。
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釧網本線の90周年を記念したサボ。

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では、車内へ。まずは今年度リニューアルした、1号車と5号車のたんちょうカー。

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おぉー!きれいな車内!エンジ色のシートが素敵ですね。
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釧路川の眺めがよい席は、窓を向いたカウンター席になっています。
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山側のボックスシートは1段高くなっていて、どちらに座っても釧路湿原の眺望が楽しめる座席になっているのです。
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3号車と4号車はボックスシート。
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元はリクライニングシートだった座席をボックスシートに改造していて、座席の間隔はゆったり。真ん中にテーブルもあって、食事やドリンクを広げることができるのもいいですね。窓も大きくてサッシがないので、眺めもいい。
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なんと車内にダルマストーブが設置されているのです!車両の中にダルマストーブが置かれているのは、津軽鉄道と「SL冬の湿原号」だけでは?

www.masatetsudo.com

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ダルマストーブの熱源は、石炭。「SL冬の湿原号」では、令和の時代とは思えないほど石炭が活躍しています。
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丸くて愛らしいカタチをしたストーブ。石油ファンヒーターのような一方向ではなく放射状に熱を放出するため、効率よく空間をあたためてくれます。
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ダルマストーブの上には網が置かれています。ダルマストーブを使って誰でも自由に網焼きができるのです。

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屋根では、ダルマストーブの煙突がモクモクと煙を出しています。
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2号車は「スハシ44形」という旧型客車。3号車4号車とはまた趣きが違っています。
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昔懐かしの網棚。
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照明もレトロ。

車内のカフェでお買いもの

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「おおぞら1号」からの乗り換えが終わり、11時5分「釧路駅」を発車。釧路川を渡り釧網本線を北上して行きます。
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釧路湿原まではしばらく時間があるので、今のうちに2号車にあるカフェへ。
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ドリンクやスイーツ、オリジナルグッズなどが発売されています。中にはダルマストーブで焼くためのスルメまで。
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スルメと日本酒でクイっといきたいところですが、私は甘党なので「SL冬の湿原号」オリジナルのスイーツ「SL冬の湿原号プリン」とホットコーヒーを購入。
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ゴマとミルクの二層になったプリン。ほんのり黒い色合いが、蒸気機関車や石炭を想像させますね。甘くて美味しい!
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赤々と燃ゆるダルマストーブ。
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車内にはスルメが焼けるいい香りが広がります。
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こちらでは日本酒を温めてました。列車の中からの雪見酒は最高でしょうね。

日本最大の湿原、釧路湿原

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列車はいよいよ、釧路湿原国立公園の園内へと入って行きます。
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釧路湿原は日本最大の湿原で、その面積は約2万8000ヘクタール。東京23区がすっぽり収まってしまう大きさ。
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釧路湿原には約700種の植物と約1300種の生き物が生息。貴重な自然は、日本初のラムサール条約登録湿地にも指定されています。
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車内では地元のガイドさんが乗車。釧路湿原の写真を見せながら解説してくれます。

タンチョウが見える駅、茅沼駅

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列車は「茅沼駅」に到着。

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「芽沼駅」はタンチョウがやってくる駅として有名。国鉄時代に歴代の駅員が餌付けをしていたのだそう。無人駅となった今でも周辺の民宿や商店の人たちが続けています。
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自然の生き物。見れるかどうかは半信半疑でしたが、いました!タンチョウ!
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タンチョウは古くから長寿や繁栄の象徴とされているそう。とても縁起のいいものが見られました!

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12時35分。「SL冬の湿原号」は終点「標茶駅」に到着。
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この後は列車の入換、機関車の機回しが行われ、復路に備えます。
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ホームには「釧路駅」と同じく鐘が。こちらには"C11 171 ふるさとの鐘"と書かれています。

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駅の窓口が行列で、皆さん何買ってるのかなーって覗き見してたら、これだったみたい。「北の大地の入場券」。知らなかったんだけど、なんと86種類もあるんだとか。これはコンプリート大変だわ。
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三角屋根の可愛らしい駅舎。
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駅前の広場には、標茶町のゆるキャラの顔はめパネル。名前は「ハッピーくろべえ」と「ミルクックさん」だそう。

駅から5分のホルモン味噌ラーメン

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復路の発車時間は14時ちょうど。約1時間半あるので、ここでランチタイムとしましょう。入換作業真っ最中の列車を眺めながら、線路沿いを歩きます。
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「あげ富」。標茶に着く直前、車窓に見えた"ホルモンラーメン"の幟が気になって、こちらにやってきました。「標茶駅」からは徒歩5分ぐらい。
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正油、塩、味噌と、主なラーメンの味は網羅。もちろん頂いたのは、ホルモンラーメン。
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やってきました!「味噌ホルモンラーメン」。
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スープはあっさりめだけど味噌のコクと風味はしっかり。ホルモンは柔らかくてぷりぷり。
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スープとよく絡むちぢれ麺。他の店より量は多いそうで、確かにお腹いっぱい!お喋り好きな女将さんもいい感じでした。ごちそうさまでした!
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お腹もいっぱいになったので「標茶駅」へと戻ります。ちょうど機関車が機回ししているところでした。
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連結作業を眺めようと、ホームには人だかりができています。
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改札を抜けると、列車は入換も終わり、発車の時を待つばかり。

自然の動物が間近に

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車掌さんが鐘を鳴らしながらホームを歩くと、まもなく発車時間です。
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帰りは動物の姿を多く見ました。雪原の中に放し飼いされた牛たち。
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そして、そこかしこにエゾシカの姿。

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お尻が真っ白な鹿さん、かわいい!

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再び「茅沼駅」。またまたタンチョウがいた!今度は飛び立つ姿を見せてくれました。

来年度はSLの復活を祈って

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列車は「塘路駅」に到着。ここで約10分停車します。
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「塘路駅」では踏切から列車全体を撮影する事ができます。
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ログハウス調のきれいな駅舎。中には喫茶店もありました。
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反対列車がやってきて、まもなく発車。
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車内で乗車証明書を頂いたのですが、往路と復路でデザインが違ってました。「C11 171号機」の姿がカッコよく写ったデザイン。これを見るとやっぱり、SLに乗りたかったなー。来年も行かなきゃ!

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15時42分。列車は終点「釧路駅」に到着。
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釧路湿原の中をのんびり走る客車列車の旅。ディーゼル機関車の牽引だからか、乗客も少なくてゆったりと旅が楽しめました。来年度はSLが復活する事を祈ります!

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SL冬の湿原号公式サイト

www.jrhokkaido.co.jp

JR東日本の「サフィール踊り子」②|カフェテリアでいただく絶品パスタ

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東京〜伊豆急下田間を走る「サフィール踊り子」。列車の中で本格料理が味わえるカフェテリアで、ミシュラン一つ星シェフ監修の絶品パスタをいただきました!

*2021年12月の情報を基に作成しています

全車グリーン車の豪華特急

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「サフィール踊り子」は東京〜伊豆急下田間を走る特急列車。すべての座席がグリーン車、さらに個室やプレミアムグリーン車があるなど、豪華列車として人気を博しています。
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天井が高く広々とした車内。

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天窓があり、明るくて開放感があります。
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グリーン車の座席。1列と2列のゆとりあるシート。
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シートピッチも広くて、めいいっぱい足が伸ばせる!
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2号車と3号車は個室、そして1号車はプレミアムグリーン車。座席は1列ずつ。革張りのシートでバックシェルも装備された豪華仕様です。

ミシュラン一ツ星シェフ監修の絶品パスタ

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予約時間になったので、4号車のカフェテリアへ。利用は完全予約制なので、事前にスマートフォンで予約が必要。「サフィールPay」というサイトで予約。カード決済にすれば、カフェテリアではQRコードを見せるだけ。これは便利!
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「サフィール踊り子」のデビュー当時のメニューはラーメンでしたが、2021年4月からはパスタにリニューアル。
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パスタは3種類。「静岡産3種のキノコとトリュフ塩のラグー」「じゃがいもニョッキのトマトソース」そして今回頂いた「伊豆産フレッシュトマトのスパゲティ」。
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料理は、小田原市出身で東京・青山にある「Ristorante HONDA」の本多哲也氏が監修。なんとミシュランの一つ星を13回も獲得されたそう。
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伊豆の国市で作られた「umamiトマト」をふんだんに使用。とても味の濃いトマトで旨みも濃厚。甘さと酸味のバランスが絶妙なソースが、パスタにしっかり絡みます。

かつて特急列車には欠かせなかった食堂車を彷彿とさせるカフェテリア。列車の中とは思えないほど本格的なパスタが頂けるとは、感激です!
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「サフィール踊り子」に乗ったら、美しい伊豆の海を眺めながら美味しい料理を味わってみては!

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いすみ鉄道の「観光急行」|国鉄形気動車キハ28・キハ52で昭和にタイムスリップ

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国鉄形気動車「キハ28」「キハ52」に乗って昭和にタイムスリップ。いすみ鉄道の「観光急行」に乗ってきました!

*2022年2月の情報を基に作成しています

国鉄形気動車を再現した新型車両

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旅のスタートは、JR外房線と接続するいすみ鉄道の始発駅「大原駅」から。「観光急行」が発車する「大多喜駅」まで普通列車で移動します。
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ホームに待っていたのは、鮮やかなイエローで身を包んだレトロな見た目の車両!もしや今回乗車する「キハ52」では!?

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実はこの気動車、中身は新型だけど見た目は「キハ52」を模した、いすみ鉄道のオリジナル車両なのです!本当にそっくり!
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もちろん新型なので、車内はきれいでピカピカ。座席もボックスシートではなく、ロングシートがずらりと並びます。
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「大原駅」にある売店で駅弁を購入。旅の準備は万端です。
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普通列車は「大多喜駅」に到着。
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反対列車と行き違い、普通列車は上総中野へと発車して行きました。

昭和の国鉄が甦る!キハ28・キハ52

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「大多喜駅」は車庫や本社がある、いすみ鉄道の中枢駅。
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ホームにはレトロな木造上屋。開業当時からそのままなのでしょうか。いすみ鉄道の前身、国鉄木原線は1930(昭和5)年に開業。1988(昭和63)年に第三セクターのいすみ鉄道に転換されました。
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線路の向こうにある車庫では、今日の主役「キハ28」「キハ52」がアイドリング状態。出発を今か今かと待つ状態。
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やがて「キハ28」「キハ52」はゆっくりと上総中野方へ引き上げ。いよいよ入線です!

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おぉー!なんてカッコいいのでしょう!無骨で凛々しい姿が最高です!

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「観光急行」は土日祝日に運行。曜日や天気によって異なるヘッドマークが装着されます。祝日の今日はなんと"無し"。祝日にしか見られない、貴重な姿です!
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ところで「キハ28」に装飾された、赤いひげのようなマーク。これは、国鉄時代に四国の予讃線・予土線などを走っていたミュージックホーン装着車に施されていた"赤ひげ塗装"を再現したもの。
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さらにJR四国から貸与されたヘッドマークを装着し、国鉄時代の四国を再現しているのです。まさに現代甦った四国急行!この姿が見られるのは2022年3月末まで。貴重な姿です。

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側面のサボには「急行そと房」の文字が。サボも現代では殆ど見られない、貴重なものです。
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後ろに連結されているのは「キハ52」。オレンジ色と肌色のツートンカラーは"国鉄一般色"と呼ばれる塗装。主に普通列車などで活躍した「キハ52」の本来の姿です。
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当時は急行車両と一般形の混成で普通列車に運用される事もあったそうで、国鉄時代の走行シーンが再現されています。せっかくなら両方の車両に乗車したいので、まずは「キハ28」に乗車したいと思います。
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車内に入りデッキを抜けると、ずらりと並ぶボックスシート。
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これぞまさに、国鉄時代の急行列車の姿。

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その名の通り、網棚。
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ボックス席の小さなテーブルには、せんぬきが。
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車内の片側にはキッチン設備が設けられています。これは、主に日曜日に運行される「レストランキハ」のためのキッチン。国鉄時代のキハの車内で本格的なイタリアンが楽しめるのです。

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本来であれば、ボックスシートにテーブルが装着された状態ですが、現在レストランキハは休止中なのでテーブルを外した状態でした。これも今しか見られない貴重な姿です。

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この「キハ28」はJR西日本の高山線で活躍し、ここいすみ鉄道にやってきました。車内には高山線時代の運賃表がそのまま残されています。
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製造は昭和39年。東京オリンピックが開催され、東海道新幹線が開業した年。なんと御年58歳です!
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剥き出しになった機器やメーター。
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和式トイレも当時のまま。
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運転台をチラリ。

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車内広告に目をやると、なんと国鉄時代の広告でした!東京と吾妻線を結んだ「特急白根号」。女性グループ限定のフリーきっぷ「ナイスミディパス」。
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きっぷを忘れていませんか。不正乗車防止の広告。

昭和を思い起こさせる鉄道旅

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いよいよ発車の時。「キハ28」「キハ52」の旅のスタートです!

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のどかな風景の中を走る列車。このあたりは、千葉県の中でも有数の米産地だそう。秋には黄金色に染まるのでしょうね。
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まっすぐに伸びる線路。
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種別は"急行"ですが"急がず行く"列車。遅すぎず、速すぎず、そこそこの速度で走ります。

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列車は「国吉駅」に到着。行き違いのためしばらく停車します。
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時間があったので、駅舎を見学。

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中には、昔懐かしの薪ストーブが。上で焼き芋が焼かれていました。なんだかほっこりしますね。

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線路の傍には、かつていすみ鉄道を走ったレールバスと、国鉄形気動車の「キハ30」が保存されています。「キハ30」は今でも動き、運転体験ができるそう。

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反対列車がやってきました。f:id:masa-tetsudo:20220215105210j:image

ホームにいたいすみ鉄道応援団の皆さんや観光急行のアテンダントさんが、列車に向かって手を振る姿。この地では鉄道がとても愛されているのだなと、感激。
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再び走り出した列車。昭和の急行を感じながら見る景色が、またいいですね。
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「上総東駅」に到着。駅名標も国鉄時代のもが再現されています。本当に昭和にタイムスリップしたみたい。
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「観光急行」は終点「大原駅」に到着。ここで一旦降車。折返しは上総中野行きとなります。
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「キハ52」の方はホームからはみ出して停車。
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再び「キハ28」に乗車し、今度は上総中野を目指します。

彩り鮮やかな駅弁!いすみの宝石箱

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そろそろお腹も空いたので、ここでランチタイム。普段はレストランキハになる「キハ28」で駅弁をいただきます。
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頂いたのは「大原駅」で購入した「いすみの宝石箱」。まず箱がユニーク!先ほど「国吉駅」で見たレールバスがデザインされています。鉄道ファンの心を揺すぶる!

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お品書きを見ながら一品一品味わいたいと思います。では、オープン!
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おぉー!おかずがいっぱい!宝石箱のように華やかです!
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おかずは全部で11種類。赤魚の西京みそ焼き、野菜の煮物、ひじき入りの玉子焼きといった定番のおかず。サーモンで巻いたじゃがいも餅、ホタテ貝柱のトマトソース煮、季節豆と海老の炒めなど、和洋折衷の料理たちが詰め込まれています。
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ご飯は、なんと天丼!海老やカニの天ぷらが、天つゆと共にご飯の上に盛り付けられています。天丼の駅弁はかなりめずらしいのでは!
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やっぱり駅弁は、列車の旅には欠かせませんね!昭和の雰囲気漂うボックスシートで、当時を想いながら駅弁を存分に味わいました。
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列車は再び「国吉駅」に到着。しばらく停車します。

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ホームでは、いすみ鉄道応援団の皆さんの姿。キハの被り物がかわいい!駅弁やポップコーンを販売。「べんとぉ〜。べんとぉ〜」のかけ声がまた、昭和の駅を思い起こさせます。

普通列車に運用されたキハ52

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「大多喜駅」に到着。急行列車はここまで。この先は乗車券のみで乗車できる普通列車として運行されます。
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ホームでは、横断幕を掲げたいすみ鉄道のスタッフさんの姿。こういうの、嬉しいですよね!

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大多喜から先は「キハ52」に移動。「キハ28」と違い、デッキがなくて開放的。車両の端にはロングシートもあり、普通列車に運用された「キハ52」ならではの車内。
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整理券発行機。
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この「キハ52」はJR西日本の大糸線で活躍していました。今も大糸線時代の運賃表が残されています。

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扇風機に残るJR西日本の面影。「キハ52」といえば、新潟県の「糸魚川駅」でも同じく大糸線で活躍した「キハ52」が保存されています。

www.masatetsudo.com

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1965(昭和40)年の製造。「キハ28」と1歳違い。

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「キハ52」は心なしか「キハ28」よりエンジン音が大きく聞こえます。これも急行形と一般形の違いでしょうか。「キハ28」「キハ52」ともに「DMH17」と呼ばれる国鉄気動車の標準ディーゼルエンジンが搭載されています。現在でも使用されているのは小湊鉄道や水島臨海鉄道などごく僅か。とても貴重なエンジンなのです。
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「大多喜駅」を発車してすぐ、右手の山の上に大多喜城の姿。
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ここから先は上総中野に向かって登り勾配。「DMH17」の唸るようなエンジン音が車内に響きます。
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運転台をチラリ。
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運転席の窓には電熱線が。雪国の大糸線で活躍した名残りです。
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「キハ52」の車内には、記念撮影用のパネルが置かれていました。

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終点「上総中野駅」が見えてきました。

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いすみ鉄道の終点「上総中野駅」に到着。
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いすみ鉄道の前身である国鉄木原線は、本来は久留里線と結んで大原〜木更津間の鉄道として計画されました。木原線の名も木更津の木と大原の原から取られたもの。しかし残念ながら上総中野〜上総亀山間が建設されることはありませんでした。f:id:masa-tetsudo:20220215115804j:image

代わりに接続したのが小湊鉄道。内房の五井から外房の大原を結ぶ房総横断鉄道として、共通切符も発売されています。

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本来ならここで小湊鉄道の車両と並ぶはずでしたが、この日は残念ながら小湊鉄道が運転見合わせ中で、並ぶ姿は実現せず。
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サボはいつの間にか普通列車仕様に変わっていました。

まもなく車歴60年

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列車は10分停車し折返し大多喜行きに。
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「キハ28」「キハ52」の旅も残りわずか。
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14時23分。列車は終点「大多喜駅」に到着。「キハ28」「キハ52」の旅はここまでです。
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ゆっくりと引き上げてゆく車両。昨年は「キハ28」の故障があり一時は運行が心配されました。幸い修理し復帰できましたが、車歴はまもなく60年。いつ動けなくなってもおかしくないのだそう。できれば末長く走り続けてもらいたいものです。貴重な「キハ28」「キハ52」の旅を楽しみに、皆さんもいすみ鉄道を訪れてみては!

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いすみ鉄道公式サイト

isumirail.co.jp