定期運行前の「キハ40」に乗車さらに撮影会まで。小湊鉄道のキハ40ツアーに参加し、ヨンマルを1日堪能してきました!
*2021年6月の情報を基に作成しています
キハの新たな門出に立ち会う
今回参加したのは、JTBと小湊鉄道共催の「キハ40定期運行前イベント」。ツアーの応募にはなんと200人以上の申込みがあったそうで、抽選の結果見事当選を引き当てました!今年の運使い果たした!
受付でいただいた記念乗車証。
『生まれ変わった2両のキハの新たな門出に立ち会われたことを証明いたします』だって!わくわくします!
受付の前ではキハ200のHOゲージが展示されていました。なんて精巧なのでしょう!絶賛予約受付中だそうなので、興味がある方はぜひ。
ホームに降りると、ちょうどキハ200が停まっていました。1960~70年代に製造。「DMH17C」というエンジンを搭載した営業車としては日本で唯一。めちゃくちゃ貴重な車両です。
ツアーの主役ヨンマル登場
さぁ、今回のツアーの主役ヨンマルこと「キハ40」がキハ200の間から姿を現しました!
機関区から出庫した「キハ40」は一旦引上線へ。
そしてホームへ入線!
元いた東北地域色をまとった「キハ40」。カッコいい!
今回のツアーでは「上総牛久駅」までの往復を走る臨時列車に乗車します。「キハ40」を堪能する旅へ出発!
アルプスの牧場を聞くとローカル線に来たと思える。#小湊鉄道 #キハ40 pic.twitter.com/z0Abm9SFxL
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年6月14日
「アルプスの牧場」のオルゴールから始まる車内放送。これを聞くとローカル線に来たと思えます。
せっかくなので窓を開けて、キハ40の「音」を楽しみたいと思います。
光風台駅を発車するキハ40。いい音してる!#小湊鉄道 pic.twitter.com/2CQw5dlzD9
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年6月13日
タイフォン、力強いカミンズ製エンジン、やや硬い乗り心地のコイルバネ。いやー素晴らしい!
参加された皆さんも、キハ40の走りをじっくりと堪能。
真っ直ぐに伸びる線路。
運転士さんのブレーキ捌き。
車窓に広がるのはのどかな景色。
撮影スポットでは多くの鉄道ファンが集まっていました。
馬立を出た「キハ40」は小湊鉄道で唯一最高速度65km/hが出せる区間へ。変速は直結段。国道の車を追い越してゆくキハ40の見事な走りっぷりに感激! pic.twitter.com/2wg4KV6OqI
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年6月14日
馬立を出た「キハ40」は小湊鉄道で唯一、最高速度65km/hが出せる区間へ。変速は直結段。国道の車を追い越してゆくキハ40の見事な走りっぷりに感激!
上総牛久で撮影会
快調な走りを見せてくれた「キハ40」は「上総牛久駅」に到着。
折返しまで時間があるので、ここで撮影会。
東北地域色と呼ばれた塗装。この姿でかつてはJR只見線などで活躍していました。
「K.T.K」と小湊鉄道の表記。すっかり馴染んでいます。
元いた郡山総合車両センターの「仙コリ」表記は変わらず。
こちらは新しく「五井機関区」に。
外観で大きく変わったところが、頭の上にちょこんと乗ったのは列車無線アンテナ。筒状のJR列車無線アンテナが、小湊鉄道用にL字型のアンテナに交換されました。
キハ200と並ぶキハ40。まるで昭和にタイムスリップしたかのような光景。
誰もいなかったので、車内もじっくり見学。
小湊鉄道初のボックスシート。
網棚が本当に網だ!
思う存分撮影した私たちを乗せて「キハ40」は再び「五井駅」へと戻ります。
東北地域色と小湊色の連結を初披露
「五井駅」へと戻り、続いては「五井機関区」の見学へ。
早速始まったのは「キハ40」同士の連結!
入換標識灯を付けてゆっくりと近づく「キハ40」。
誘導係の合図で停止位置へ。
連結!
東北地域色と連結したのは、小湊色のキハ40。
小湊色のキハ40はまだ車検が通ってなくて自走できないため、こうして牽引していかないといけないのです。
キハ200と塗装を合わせた「キハ40」が姿を現しました!こちらもなかなかカッコいいじゃないですか!
東北地域色と小湊色の連結が間近で見られるのは、今イベントが初めて。貴重な姿が見られて感激!
小湊色を切り離した「キハ40」は再び入換。小湊色と東北地域色が並びました。次はいよいよ撮影会!
2両のヨンマル撮影会
キハ40東北地域色と小湊色を並べての撮影会がスタート。
キハ200カラーをまとった小湊色の「キハ40」。塗装の手間がかからないように、元の東北地域色の塗り分けをそのまま再利用したのだそう。なかなか似合ってます!
東北地域色の「キハ40」。ヘッドマークは「さと山」号。最近はツアー向け臨時列車として、夜に「さと山」を掲げて走っています。
続いてはヘッドマークを外した姿へ。
いままで幕の付いた車両が無かったので、小湊鉄道始まって以来の「幕回し」がスタート。養老渓谷行き。
こちらは月崎行き。ちなみに幕は手動で回すのだそう。
かなり厳選しましたが、実際はもっともっともーっと写真撮ってます。
皆さん思い思いの構図で、キハ40の姿をカメラに収めていました。
貴重な「DMH17C」を間近で見学
思う存分「キハ40」を堪能したところで、続いては機関区の中を見学させて頂きました。
工場の中に置かれていたのは、なんとエンジン!キハ200に搭載される貴重な「DMH17C」です!
右側のエンジンの動力が、左側の変速機を経て推進軸へ伝わり、車輪へと繋がって行くのです。
「DM」はディーゼルエンジン (Diesel Motor)。「H」は8気筒(アルファベットの8番目)。17は総排気量(17リットル)。Cは縦気筒。ちなみにいすみ鉄道で現存する「DMH17H」は横気筒。
8気筒なので8つのピストンが並んでいます。
本物のピストンシリンダー。筒の中でピストンが圧縮し加熱した空気に燃料を噴射させる事で着火するのです。
表板には「ダイハツ工業」の文字が。あのダイハツも鉄道エンジンを作っていた過去があったとは!
このエンジンが、
このように車両に搭載される訳ですね。貴重な姿を拝むことができました。感激!
建屋の外に留め置かれた「キハ200」。
カッコいい。惚れてまう。
この213号、実は昨日までエンジンの修理していたとか。1951年(昭和26年)から1960年代末まで大量に製造された「DMH17C」。国鉄の気動車用標準ディーゼルエンジンでしたが、今や現存するのは小湊鉄道のみ。部品もほとんどないそうで、修繕が大変そう。
「キハ200」の車内へと案内された私たちを待っていたのは、点検口が開けられて剥き出しになった「DMH17C」の姿。
エンジンが起動するところを、なんと目の前で見学させていただきました!
すごい迫力!こんな角度でエンジンが見られるなんて、二度とできない経験です!
外では、キハ200の部品の即売会。先ほど見たピストンシリンダーと制輪子。ピストンシリンダーは特別価格5000円!
ゲージたち。
車輪に当ててブレーキをかける、鋳鉄製の制輪子。これは使い切って薄くなったもの。
本来の制輪子はこんなに分厚くて重たそう!これがあんなに削られてしまうのですね。
プラグや犬釘と、なかなかマニアックなものばかり。
機関区内には、小湊鉄道の未来を担う3両が並んでいました。「キハ40」の営業運転は、小湊色の車検を通し試運転した後、8月以降となるのだそう。「キハ40」の末長い活躍を期待しています!
関連リンク
関連書籍
鉄道イベント
碓氷峠鉄道文化むら 横川ナイトパーク 開催(2021年7月10日) - 鉄道コム
快速 SL横川ナイトパーク 運転(2021年7月10日) - 鉄道コム
新居浜駅・伊予西条駅 鉄道ホビートレイン 車両展示会(2021年6月19日) - 鉄道コム
阪急 正雀工場 子ども向けオンライン見学会(2021年8月5日) - 鉄道コム
えちごトキめき鉄道 雪月花 黄昏紀行(ツアー)(2021年8月11日) - 鉄道コム