乗り鉄の最終目標「日本の鉄道全線完乗」を目指す旅。今回は、三重県の四日市市内を走る「四日市あすなろう鉄道」です。
リニューアルされて快適な列車
「四日市あすなろう鉄道」は、内部線あすなろう四日市駅〜内部駅間5.7kmと、八王子線日永駅〜西日野駅間1.3kmの2つの路線があります。
近鉄四日市駅との乗り換え駅「あすなろう四日市駅」からスタート、まずは内部線の終点「内部駅」を目指します。
内部行きがやってきました。おおっ?電車が小さいぞ!
「四日市あすなろう鉄道」は、以前乗りつぶした三岐鉄道北勢線と同じ線路幅762mmのナローゲージ。故に車両も小さく見えるのです。
ちなみに「四日市あすなろう鉄道」という社名は「未来への希望(明日にむかって)という意味と「ナローゲージ」から命名されたそうです。
では車内へ。
あれっ?ナローゲージだけど、車内が広く見える!
実はあすなろう鉄道では、昭和50年代に製造された車両をすべてリニューアル。窓際に1人掛けのクロスシートが並ぶ配置にする事で、通路が広くなりました。
また、扉付近以外はつり革をなくし、代わりに座席に手すりを設置。小さな車内では、つり革が無い方が圧迫感を感じなくなりました。
ハートの持ち手がかわいい!
リニューアル前は非冷房でしたが、すべての車両に冷房装置を設置。ただし室外機等を床下に設置した事で、従来床下にあった機器を床上に持ってくるなど、改造には大変苦労されたのだとか。
こじんまりした終着駅と小さな車庫
という事で、きれいで快適な車両に乗って出発。
家が建ち並ぶ中を走る列車。所によっては、家の軒先が目の前に迫るような狭いところを進み、やがて家々の合間に水田が見えてきます。
四日市から17分で終点「内部駅」に到着。写真の奥に見える建物は、あすなろう鉄道の検修車庫。
2018年11月の内部車庫車両見学会
列車と同じく、こじんまりとした終着駅。
急カーブで分岐する八王子線
折り返し、四日市行きに乗車。
八王子線が分岐する「日永駅」。右へ大きくカーブするホームが八王子線。
内部線上りホームと八王子線ホームの間の広い空間には、ナローゲージの台車が展示されています。
八王子線の「西日野行き」が到着。急カーブで車体がホームに擦らないように、車両の先頭部が前にいくにしたがって、ややしぼむ形をしています。
日永から1つ目が終点の「西日野駅」。こちらもコンパクトな駅。駅前では広場の整備工事が行われていました。
かつては、この先「伊勢八王子駅」まで走っていましたが、集中豪雨により西日野駅〜伊勢八王子駅間が1974(昭和49)年に不通に。その後復旧される事なく、線名にだけ「八王子」の名が残っています。
枕木や車輪が見える!シースルー列車
最後に乗車する四日市行き。
ぬぬっ?シースルー列車とは?
シースルー車両の表示に惹かれて中に入ると…
本当だ!床下がシースルー!
床の一部が透明な強化ガラスになっています。
枕木や道床、そしてナローゲージの車輪が動く様子を車内から観察することができるのです。
わかるかな?車輪が動いている所!
シースルー電車。その名の通り、床下がシースルー!#四日市あすなろう鉄道 pic.twitter.com/nEK6GecLg0
— マサテツ (@masatetsudo) 2020年6月6日
いつもなら列車に乗ったら車窓を楽しむところを、終点までずーっと床を見ているという、貴重な体験ができました(笑)楽しかった!
最後に。四日市あすなろう鉄道では1編成だけブルーのボディの車両が走っています。グリーンの車両は「なろうグリーン」、ブルーの車両は「なろうブルー」という愛称があるのだそう。
貴重な「なろうブルー」に出会えたら、良いことがあるかも!?
これにて今回の[鉄道完乗を目指す旅は終了]。
四日市あすなろう鉄道内部線あすなろう四日市駅〜内部駅間5.7kmと、八王子線日永駅〜西日野駅間1.3kmを新たに塗りつぶし。鉄道全線完乗を目指す旅はまだまだ続きます。