期間限定で金曜日に運行される「志国土佐時代の夜明けのものがたり」煌海の抄と雄飛の抄に乗車。太平洋に沿って走るごめん・なはり線の特別運行を楽しんできました!
*2022年11月の情報を基に作成しています
ごめん・なはり線への新たな船出、煌海の抄
旅のスタートは「高知駅」から。
土曜日・日曜日に高知〜窪川間を走る「志国土佐時代の夜明けのものがたり」ですが、期間限定で金曜日にごめん・なはり線の「奈半利駅」まで運行されます。「高知駅」の発車は12時ちょうど。「奈半利駅」まで2時間35分の旅です。
「志国土佐時代の夜明けのものがたり」は2両編成。1号車は幕末の歴史を象徴する「クロフネ」。2号車は新しい時代の夜明けを連想させる「ソラフネ」と名付けられています。
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それでは車内へ。
今回乗車したのは「ソラフネ」と名付けられた2号車。宙船の名の通り、天井は「銀河」をイメージさせます。照明の造形も個性的!
12時ちょうど。高知駅のスタッフさんのお見送りを受けながら、列車はゆっくりと発車。
テーブルには沿線の見どころを紹介したマップが置かれていました。マップとともに旅を楽しみたいと思います。
ひがしこうちの食材をふんだんに使った御膳
高知駅を発車してしばらくすると料理の提供がスタート。事前予約制のお料理は、JR四国のみどりの窓口や旅行会社のほか「tabiwa by WESTER」からネット予約もできるようになりました。
煌海の抄の料理は、高知市にある明治7年創業の老舗旅館「城西館」の「ひがしこうちの彩り御膳」。
おぉー!料理名の通り彩り鮮やか、美味しそう!ごめん・なはり線沿線の食材をふんだんに使った御膳です。
主な飼料に柚子果汁を使った柚子豚の野菜巻き。
高知が生産量日本一の茄子。その中でも生産量が多い安芸市産の茄子はタタキで、特製ポン酢に薬味を乗せて。
室戸市で盛んな金目鯛漁。脂がのった金目鯛は煮付けは身がホロホロ。
スモークした鰹は夜須町産のメロンと頂く、意外な組み合わせ。
甘くてジューシーな夜須町のフルーツトマト。鰹出汁で漬け煮する事で風味豊か。
"ナガレ子"という、鮑に似た貝が入った炊き込みご飯。コリコリ食感がたまらない!
料理とともにいただいたのは、土佐山田町で作られたクラフトビール「TOSACO」のこめホワイトエール。高知県で育った米をふんだんに使ったビールは、苦味控えめで飲みやすい!
太平洋沿いを走るごめん・なはり線
列車は「後免駅」でJRと別れ、土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線へ。しばらくすると家並みの向こうに太平洋が見えてきた!
2002年に開業したごめん・なはり線。近年新しく開業した路線は踏切を設けないように決められているそうで、ごめん・なはり線も全線が高架になっています。高いところを走るので眺めが良く、海がきれいに望めるのです。
列車は「夜須駅」に到着。
ここでは約40分停車。海側には「ヤ・シィパーク」という海浜公園と「道の駅 やす」があり、皆さん列車を降りて散策へ出かけます。
ヤシの木が並ぶ遊歩道を歩いて海岸へ。
おぉー!美しい!
芝生の向こうにはビーチが広がっています。
煌めく太平洋の眺めは、まさに「煌海の抄」の名の通り。
津波避難を兼ねたタワーに登れば、雄大な太平洋を一望!素晴らしい景色です!
駅前にある「道の駅 やす」。地元の野菜や魚介類などが売られた産直市場やレストランなんかもあり、見どころはたくさん。40分の停車時間もあっという間でした。
再び「夜須駅」に戻ってきました。
奈半利行きの列車の後を追って、夜明けも発車時間となります。
サイクリング姿の地元の方がお見送り!
太平洋を望みながらゆっくりと走る列車。
食後のコーヒーをいただきながら、しばらく車窓を楽しみたいと思います。
列車は「安芸駅」に到着。ここで約30分停車します。
ごめん・なはり線の車両基地がある「安芸駅」。列車の向こうにはオープンデッキが付いた「しんたろう号」が止まっていました。
駅には産直市場が併設されています。停車時間にお買い物ができますね!
ごめん・なはり線には全21駅に1体ずつ、高知県出身のやなせたかし先生によって描かれたかわいいキャラクターがいます。「安芸駅」のキャラクターはあき うたこちゃん。安芸市出身の作曲家弘田龍太郎氏にちなんだ、歌が大好きな女の子です。
地元の皆さんの盛大なお見送りの中、列車は「安芸駅」を発車。
再び太平洋が望みながら列車はラストスパート。終点奈半利まではあと約20分です。
高知から2時間35分。列車は終点「奈半利駅」に到着。出迎えてくれたのは、奈半利町のご当地キャラクター「きんめにゃん」。
ベンチに人がいっぱい座ってるなー。と思ったら、かかしだった!
改札口で駅員さんに切符を見せようとしたら、ここもかかしだった!
折返しの発車まで約40分ありますが「志国土佐時代の夜明けのものがたり」は一旦隣の駅へ回送。
ホームには先行する普通列車が入線します。毎年安芸市でキャンプを行う阪神タイガースカラーでした!
地元で揚がったマグロを使った特製御膳
再び「志国土佐時代の夜明けのものがたり」が入線。
「きんめにゃん」もお見送りにきてくれました。15時18分。奈半利発高知行き「雄飛の抄」は「奈半利駅」を発車。
早速、事前に予約した料理が運ばれてきました。「雄飛の抄」の料理は、奈半利町にある「ホテルなはり」が提供する「ゆず香る ひがしこうち旅御膳」。高知県東部産の杉を使った特製の御重で登場。では、オープン!
おぉー!お料理たくさん!美味しそう!
高知県西部ではカツオ漁が有名ですが、東部ではマグロの遠洋漁業が盛んに行われていたそう。そこで、雄飛の抄の料理はマグロや地元食材がふんだんに使われています。
天然びんちょうマグロの塩タタキ。醤油につけずいただくので、マグロの濃厚な旨みがストレートに口の中に広がります。
海鮮ちらし寿司。マグロ、海老、イカなどお魚盛りだくさん!
ベトナムの生春巻きでマグロのミンチを巻いた、ベトナム風春巻き。マグロの旨みがギュッと詰め込まれた感じ。もっちり食感の皮もいい感じ!
奈半利川で採れた鮎の南蛮漬け。
グリルした野菜の下には、金目鯛の西京焼き。
デザートは杏仁豆腐。サツマイモの甘露煮が乗っていて、味に変化が。
少し中途半端な時間の食事になりますが、量が多すぎないので夕食前でも食べやすいと思います。お酒を飲みながらつまむぐらいのボリュームでしょうか。煌海の抄からの連食でもぺろりといただけました。
太平洋に沈む夕日を眺む雄飛の抄
列車は「安芸駅」に到着。15分停車するので、少しマニアックなスポットへ。改札を出て右へ行き産直の中を通り抜けた先の駐輪場。ここに来ると「志国土佐時代の夜明けのものがたり」を真下から眺めることができるのです。
列車の床下がまる見え。エンジンや台車など普段ならなかなか見られないところを観察することができます。
線路のそばにある高校からは、学生さん達のお見送りが。週一回で平日運行のごめんなはり線の夜明けですが、それでも沿線から手を振って下さる方がいるのは感激です。
車窓に目をやると、段々と日が落ちてきているのがわかります。
列車は「夜須駅」に到着。ここでは24分停車します。夕日に染まる夜明けを見ながら海岸へ。
おぉー!素晴らしい光景が!
「夜須駅」の到着が16時36分。この日の高知の日の入りが17時12分なので、日が沈む直前のちょうどいい時間でした。
ヤシの木をバックに沈みゆく夕日。美しい光景にしばし見惚れます。
真っ赤に染まる夕日を車窓に見ながら、列車はラストスパート。
17時57分。列車は終点「高知駅」に到着。高知〜窪川間の「志国土佐時代の夜明けのものがたり」と比べると、海が望める区間が格段に多くて景色がきれいなのが印象的。金曜日のみの運行ですが、機会があればぜひ乗車してみては!
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