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【三重県を走るローカル鉄道】三岐鉄道三岐線・北勢線[鉄道完乗を目指す旅]

鉄道コム
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乗り鉄の最終目標「日本の鉄道全線完乗」を目指す旅。今回は、三重県内に2つの路線を持つローカル鉄道「三岐鉄道」です。

小さな見た目のナローゲージトレイン

三岐鉄道 - Wikipedia

 

三岐鉄道は三岐線冨田〜西藤原間26.5kmと、北勢線西桑名〜阿下喜間20.4kmの2つの路線を持つ鉄道会社。

三岐鉄道の「1日乗り放題パス」は三岐線・北勢線のどちらも利用できるので、沿線を巡るにはとっても便利。

まずは北勢線に乗車するため「西桑名駅」へ。

発車表示機は、懐かしの「行灯式」。

電車がやってきました。おおっ!?小さいぞ!

三岐鉄道北勢線は線路幅が762mm(ナローゲージ)。近鉄は1435mm、JRは1067mmなので、北勢線はかなり細い線路幅なのがわかると思います。

ちなみに現在もナローゲージで運行されている旅客線は、三重県の「三岐鉄道北勢線」「四日市あすなろう鉄道」そして富山県の「黒部峡谷鉄道」の3路線のみ。

車内の横幅もこの狭さ。大人が向かい合って座ったら、通路が隠れてしまいそう。

車両が小さいが故に冷房装置は屋根上に設置する事ができず、車内にどーんと置かれています。

しかも、未だに非冷房の車両も残っているのが驚き!これも762mmという特殊な線路幅な故に、新しい車両を導入するのが難しいのだとか。

列車は西桑名を発車。

 


「ゴオォォォーッ!」
床下から吊り掛け駆動のけたたましい音が響きます。そして独特な揺れ方、横幅が狭いけど車高があるためか、結構な横揺れを感じます。これもナローゲージ鉄道ならではの醍醐味!

JRと近鉄を高架で跨ぎ、北勢線は西へ進路をとります。

鉄道むすめ「楚原れんげ」さん

「蓮花寺駅」。きれいな名前の駅だなーと思っていたら、駅名板には鉄道むすめ「楚原れんげ」さんの姿。この蓮花寺駅が名前の由来なんですね!

列車は「東員駅」に到着。ちなみに「楚原れんげ」の勤務駅は東員駅なのだそう。

東員駅は、六把野駅と北大社駅を統合して2005年に開業した新しい駅。乗務区や運転指令所が集まり、北勢線の中心駅でもあります。

東員を発車すると、やがて左手には車庫。かつてはこの位置に「北大社駅」があったのだそう。

「楚原駅」に到着。行き違いのためしばらく停車します。終点の阿下喜まであと2駅ですが、日中は半分がここで折返し。この先は1時間に1本となります。

楚原から次の麻生田までは3.7kmと駅間があり、この間に車窓はガラリと変わります。

左へ。

右へ。

両側に迫る緑。勾配と急カーブの繰り返し。吊り掛けモーターが唸ります。

員弁川沿いを下り、列車は終点「阿下喜駅」に到着。西桑名からちょうど1時間。

2006年に建て替えられた駅舎。

阿下喜駅に隣接してある「軽便鉄道博物館」。

保存されているのは「モニ226形」という車両。1931(昭和6)年に北勢線を開業させた北勢鉄道が導入した電車なのだそう。開館は第1・3日曜日の10〜16時、機会があれば訪れてみたいですね。

懐かしの西武車両が活躍

次は三岐線に乗車します。

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地図でもわかる通り、北勢線と三岐線は員弁川を挟んで平行して走っています。今回は「阿下喜駅」から「伊勢治田駅」まで徒歩で移動。所要時間は30分なので、さほど苦にならない距離です。

広い構内が見えてくると伊勢治田駅。

広い構内の端にホームがぽつん。

西藤原行きがやってきました!

三岐線で走る電車はすべて「西武鉄道」からやってきた車両。ボディカラーは三岐鉄道のオリジナルカラーのほか、西武鉄道時代の黄色(レモンイエロー)や赤電塗装に復元したものもあります。

昭和42年、西武鉄道所沢工場で製造された車両。高度経済成長の当時を思わせる、飾り気のないシンプルな車内。

三岐線の線路幅はJRと同じ1067mm。先ほどの北勢線とは打って変わり広々としています。

「東藤原駅」では、何本もある留置線に大きな貨車がたくさん停まる姿が見えます。

東藤原の先で分かれていくのは「太平洋セメント藤原工場」へ伸びる引込線。
三岐線では貨物輸送も行われていて、黒いタンクの中には藤原工場で造られたセメントの粉体を載せて、JR富田駅を経由し四日市港まで運ばれるのです。

貴重な車両を大切に保存

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列車は終点の「西藤原駅」に到着。

駅の後ろに見える山は藤原岳。駅舎は蒸気機関車と客車の姿を模してます。煙突、前照灯、動輪、さらに「C11 1」のナンバーまで付くなど、かなりのこだわり!

 

駅のそばまで迫る山々。

駅の近くに藤原岳への登山口があり、この駅を利用するハイカーも多いのだそう。

西藤原駅で注目なのが、ホームに保存されている車両たち。

先頭の蒸気機関車はE101形蒸気機関車のE102号機。三岐線が開業する際に汽車製造に発注した車両。大阪窯業セメントに譲渡されましたが、その後三岐鉄道が70周年を向かえるにあたって里帰りしたという、歴史的な機関車なのです。

ED22 2号機。ED22形電気機関車は1926(大正15)年製。米国Westinghouse(ウエスチングハウス)社が電気機器、Baldwin(ボールドウイン)社が車体をそれぞれ担当し日本へ輸入。信濃鉄道を皮切りに鉄道会社を点々と渡り、最後は三岐鉄道で1984(昭和59)年に引退しました。

車体にはWestinghouse(ウエスチングハウス)社の銘板。

「私の歴史」と書かれた看板が話口調なのが、おもしろポイント。

1番後ろ、ボディに三岐通運と書かれた車両はDB25。三岐鉄道の子会社である三岐通運で入換作業に使われていたのだそう。

世の中には保存後も管理の手が届かず荒廃が進む車両もある中、この3両は大きな屋根の下で、さらにどの車両も傷みが無くきれいだったのが印象的。大切に保存されているのが伝わりました。

貨物列車好きには見逃せない三岐線

再び列車に乗り、今度は終点の「富田駅」を目指します。

やってきたのは、三岐鉄道のオリジナルカラー。

ちなみに終点の富田で気づいたのですが、前と後ろで「顔」が違っていました!

三岐鉄道の社章。

三岐線のダイヤは1時間に1〜2本。全然通しの運転がほとんどですが、一部に富田〜保々間の区間列車があります。貨物列車が走るため、パターンダイヤにはなっていません。

西藤原を発車。先ほど乗車した「伊勢治田駅」で反対列車と離合。

田畑が広がる光景を眺めながら走ります。駅間は長くほどほどにスピードを出すので、列車はよく揺れる。

「保々駅」には乗務区や車両基地があり、三岐線の中心駅。車両基地を取り巻く道から、停めてある電車や電気機関車がすぐ近くに見えるのだそう。今度はぜひ下車してみようと思います!

またこの先「丹生川駅」の近くには、「貨物鉄道博物館」という日本で唯一の貨物鉄道専門の博物館があります。開館するのは月に一度、毎月第一日曜日のみですが、機会があればぜひ訪れてみたいと思います。

http://frm.kans.jp

富田の手前で「JR富田駅」と「近鉄富田駅」に繋がる線路が分かれます。JRへ向かうのは貨物列車のみ。
1985年まではJR富田駅行きも走っていたのだとか

近鉄富田は、その名の通り「近鉄名古屋線」との乗り換え駅。ホームも名古屋線と一体となった3番線から発車、中間改札もありません。

これにて今回の[鉄道完乗を目指す旅は終了]。

三岐鉄道北勢線西桑名〜阿下喜間20.4kmと三岐線富田〜西藤原間26.5kmを新たに塗りつぶし。鉄道全線完乗を目指す旅はまだまだ続きます。

www.sangirail.co.jp