熊本県と鹿児島県をまたぐ「肥薩おれんじ鉄道」のレストラン列車「おれんじ食堂」。今回は、東シナ海の景観を眺めながら絶品のスイーツプレートを頂きました!
*2020年8月時点の情報を基に作成しています
海を眺めるためのシート配置
旅のスタートは、鹿児島県薩摩川内市の「川内駅」。九州新幹線で博多から約1時間、鹿児島中央から約10分。
肥薩おれんじ鉄道は、九州新幹線開業に伴い並行する在来線のうち川内〜八代間をJR九州から移管し開業しました。
しかし、2020年7月に発生した豪雨災害により8月現在で水俣〜八代間は運休。今回乗車する「おれんじ食堂」も、区間を短縮した特別プランで運行しています。
受付を済ませると、まずは記念乗車証を頂きます。パスポートみたいでおしゃれ!
こちらが今回乗車する「おれんじ食堂」です!カッコいい!
おれんじ食堂は2両編成。
車両をデザインされたのは、九州といえばお馴染みの水戸岡鋭治氏。
濃いブルーのボディは、海の景観を眺めながら走る「おれんじ食堂」をイメージにぴったり!
ラインやエンブレムはゴールドで高級感を演出。ステキ!
水戸岡デザインお得意のロゴサイン。どれもおしゃれです!
では車内へお邪魔します。
1号車は「ダイニングカー」と言って、文字通り食事付きプランの乗客が利用する車両。テーブル席以外は、座席は海を眺める方向に。
2013年にデビューしたおれんじ食堂。最近の水戸岡さんデザインの車両と比べるとシンプルに見えますが、ナラやミツメザクラといった木材を多用したりカラフルなアートが飾られるなど、他の車両とは違った空間が広がっています。
2号車は「リビングカー」。乗車のみのプランの乗客が利用するこちらは、ホテルのリビングスペースをイメージした空間にしたのだそう。
こちらも、海を眺めるのに最適な座席の配置。
山側は、カーテンで仕切られた半個室風の席。乗車のみでも、いつもと違った列車の旅が楽しめそうです!
運転席の隣には記念ボードと…
可愛らしい小さな椅子が2脚。お子さんが座って"かぶりつく"んだって。おじさんも座ってみたい(笑)
東シナ海を一望
おれんじ食堂は、コンテナが並ぶ川内駅をゆっくりと発車。
大きな川、向こうには工場地帯。やがて町を離れ、田園風景の中を列車は走ります。
車内ではスイーツプレートの前に、ドリンクとサブレが運ばれてきます。バターの風味が効いていて美味しい!大ぶりなので1枚でも食べ応えがあります。
ちなみに、こちらのサブレとドリンクは食べ放題飲み放題!
先頭車まで遊びに行ってみました。お花が生けてあって素敵ですね。
反対列車と行き違い。
やがて車窓には…
待望の海が見えてきました!
海が見えるとすぐに「薩摩高城駅」に到着。ここでしばらく停車します。
すごいカーブ!とても親切に、列車とホームの間にブリッジを渡してくれます。
ぐぃーん!
ぐぃーーーん!
テーブルのドリンクが溢れないように、ちゃんとランチョンマットの上に置きましょうね。
さて、この「薩摩高城駅」は少し歩くと海がきれいに見えるスポットがあります。
客室乗務員さんが案内してくれるので、付いていってみましょう。
おぉー!すごい!!高台から見渡す東シナ海。この日は台風の影響か、白波が立って迫力があります。
向こうに見えるのはヒラメの養殖場なんだって!
さて、再びおれんじ食堂に戻り列車の旅を再開。今気づいたけど、次駅案内がアナログでした(笑)
進行方向左側は、ずーっと海。
ずーっと海。美しい海岸線が続きます。
美しい海と美味しいスイーツ
車内ではお待ちかね、スイーツプレートが登場!
薩摩川内市にある「ル・プレジール」さんのスイーツプレート。
余談ですが、川内駅の1階にあるパン屋さんは「ル・プレジール」さんのパン屋さんなんだって!客室乗務員さんが教えてくれました。
おぉーっ!美味しそう!
手前には「チーズスティック」、スフレチーズケーキのような感じでした。奥の器の中には「ホワイトショコラフォンデュ」。甘いんだけどさっぱりしていて、とっても美味!
チーズスティックやフルーツをたっぷりディップして頂いちゃって下さい!
そしてこちらは「マンゴーのガトー」。薩摩川内市で採れたマンゴーがとっても濃厚!甘酸っぱくてさっぱり!
甘いスイーツのお供はやっぱりコーヒーですよね!
スイーツを食べている間も、車窓には美しい海の景観が続きます。
スイーツ、海、スイーツ、海…結構忙しい(笑)
人形岩は、本当に人形の頭のように見えます。全く人の手が加えられていない自然の神秘。すごいなー
海に浮かぶ小島と鳥居は「牛之浜」と呼ばれるところ。
おれんじ食堂の「サンセットコース」に乗れば、時期によっては美しい夕焼けが眺められるんだって。ぜひその頃に乗ってみたい!
駅舎にも水戸岡デザインが!
ここで海とは一旦お別れ。
到着したのは「阿久根駅」。ここでしばらく停車します。
リニューアルされた駅舎は、水戸岡鋭治氏のデザイン。
ガラス屋根に陽が入ると…
こんな感じ!壁に絵柄と文字がきれいに浮かんでいます。
駅前にあったブルートレイン。これは、まさに、あのやつですね!私もクラウドファンディングに参加したので、完成したらぜひ宿泊しに行きたいです。
駅ナカにあるお店でおみやげを買って、再び列車へ。
本来ならこの後車窓は不知火海の穏やかな海へと移り変わるのですが、水俣から先は災害で運休しているため、海とはここでお別れ。復旧したら必ずまた乗りに来ます!
西出水駅で最後の行き違い。くまモン列車を期待したけど、この日は車庫でお休みだったみたい。
川内から約1時間50分。おれんじ食堂は終点「出水駅」に到着。乗車できた時間は本来の半分ぐらいでしたが、美しい海の景観に美味しいスイーツと十分すぎるぐらい楽しむことができました。
皆さんもぜひ「おれんじ食堂」の旅に出かけてみては。