マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

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大井川鐵道の「EL急行 かわね路号」|SLよりお得で旅情満点

鉄道コム

2020年6月下旬からSL急行の代わりに運転されている「EL急行 かわね路号」。実はSLよりもお得に乗車できて客車列車の旅情も楽しめる、とっても乗り得な列車なのです。

SLのピンチヒッター「EL急行」

6月下旬から運行再開のはずだった大井川鐵道のSL急行ですが、脱線事故の影響で残念ながらしばらく運休となりました(SLトーマス号は運転)。

今回のような故障や検査などでSLが運行できない時、ピンチヒッターとして走るのが「EL急行」なのです!

ELは電気機関車の略称で「Electric Locomotive」の頭文字から「EL」って呼ばれてるんですね。

大井川鐵道には、井川線用を含めて4形式9両のELが所属しています。中でも大井川本線の旅客列車の牽引で使用されるのは2形式。そのうちの1形式、関東の「西武鉄道」からやってきたのが今回の牽引機「E31形」です。

また、SL急行に乗車するには乗車券の他に820円のSL急行券が必要ですが、電気機関車が牽引するEL急行券は500円。片道320円、往復乗ったら640円もお得なのです。
なんだか大井川鐵道さんに申し訳ないので、ぜひグッズを買ってあげて下さい!

特急としても走った客車!スハフ43形

客車はSL急行と変わらず、昭和初期に製造された旧国鉄の、いわゆる旧型客車を使用しています。

かつての客車列車を彷彿とさせる雰囲気は、EL急行でもそのままです。

この日の客車は3両編成。そのうち2両はブルーの車体に2本の白帯を巻いた、あまり見慣れない車両でした。

これは特急専用として1951・52(昭和26・27)年に新製された「スハフ43形」という車両。なんと、東海道本線の「つばめ」「はと」や東北本線の「はつかり」などの特急に使用されたのだそう。全然旧型じゃない、すごい客車だ!

1つの座席に1枚の窓なので、他の客車と雰囲気が違って見えます。

座席はボックスシートですが、少し角度がついていたり座面がふかふかなので、座り心地は抜群!

網棚、蛍光灯、扇風機など、昭和レトロな雰囲気も満点です。

山々・川・茶畑!静岡らしい景観が大鐵の魅力

11時52分。「EL急行 かわね路1号」は新金谷を定刻で発車。

南アルプスを水源に駿河湾まで流れる、大井川の雄大な流れ。

そして、日本有数の銘茶として全国に知られる「川根茶」の茶畑を望みながら、列車はゆっくりと走ります。

SLが見える露天風呂から互いに手を振り合う、大井川第二橋梁。この日もハダカのおじさん達がたくさん。

大井川鐵道はSLだけじゃない。山々や川そして茶畑と大自然に囲まれた静岡らしい景観も、魅力のひとつでもあるのです。
昭和レトロな客車に乗って、たまにはのんびり列車の旅もいいですね。

新金谷から1時間17分。EL急行は終点の「千頭駅」に到着。

千頭駅は「きかんしゃトーマス」と元気な子ども達で賑わっていました。

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