長野県内を走る「しなの鉄道」に、新型車両「SR1系」がデビュー。今回はSR1系を使用する有料快速列車「軽井沢リゾート号」の食事付きプランに乗ってきました。
3つの顔を持つ新型車両SR1
しなの鉄道の至る所で宣伝されている新型車両「SR1系」は、2020年7月4日にデビュー。
平日は通勤向け指定席列車「しなのサンライズ号」「しなのサンセット号」、土休日は観光向けの指定席列車「軽井沢リゾート号」、さらに普通列車としても使用。3つの顔を持つ"働きもの"な車両なのです。
今回乗車する「軽井沢リゾート号」は、土休日に軽井沢〜上越妙高間、長野〜軽井沢間をそれぞれ2往復ずつ運行されます。全車両が指定席なので、事前に指定席の購入が必要。スマートフォンによるチケットレスサービスがあるのは"いま風"の便利なシステム。
今回乗車するのは軽井沢16:08発の「軽井沢リゾート3号」。軽井沢駅への入線は15時50分頃です。
ろくもんとSR1系が並走してきたよ!粋な入線に興奮!#しなの鉄道 pic.twitter.com/ojQss6rJ3o
— マサテツ (@masatetsudo) 2020年8月2日
なんと軽井沢駅に到着する「ろくもん」と並走して入線!粋な入線にさっそく興奮!
青を基調とした鮮やかな外観。ろくもんの赤と対比していて、いいですね!
爽やかな風をイメージさせるデザイン。
ゴールドのラインが入ることで高級感があり、有料列車にふさわしい雰囲気。
では車内へ。
座席はリクライニングしませんが、進行方向に向いたクロスシート。もちろん、回転させてボックスにする事もできます。
ちなみに普通列車として運転する場合は、座席はロングシートに転換するとの事。東武の「TJライナー」や京王の「京王ライナー」と同じタイプですね!
よーく見ると、座席の柄が「りんご」になってます。かわいい!
あと、座席には「ドリンクホルダー」「コンセント」さらに無料Wi-Fiまで完備されていて、もう至れり尽くせり。
絶品!ベーカリーのランチボックス
今回は、1列車に8席分しかない「食事付きプラン」を購入(現在は感染症対策のため4席に制限)。
食事付きプランの席は、こんな感じで1列座席を潰してテーブルが備え付けられています。つまり、1人で2席分利用できる、なんとも贅沢な席なのです。
座席から少しテーブルが遠いのはご愛敬。あと、食事付きプランの座席はこの状態で固定のため、上越妙高方面行きの場合は座席が後ろ向きになるのでご注意を。
すでにテーブルには、軽食が用意されていました。ランチョンマットがレトロな感じでおしゃれ!
食事は、千曲市にある「KT's Bakery&Cafe」のランチボックス。なんと今年春にオープンしたばかりのお店なのだそう。楽しみです!
SR1系が描かれたオリジナルの掛け紙です。では早速オープン。
おぉー!美味しそう!!
サンドイッチは、お店で「心奏」という名で発売している高級食パンを使用。生クリームをふんだんに使っているので、とっても甘くて柔らかい!
レタスもきゅうりもシャキシャキ食感で新鮮。トマトは瑞々しくてジューシー。何より少し厚切りのハムが存在感抜群で美味!
続いては「メロンパン」なのですが、ただのメロンパンじゃない。中にはとろーり濃厚なレアチーズが。さらに、メロンパンの上に本物のメロンを乗せちゃった!これはもう只者でもないメロンパンなのです。
最後はスコーン。「もしかして焼きたて!?」って勘違いしちゃうぐらいサクッと食感が最高。中はキャラメルナッツかな?甘い風味がいいアクセントになっています。
ドリンクは長野県産のりんごジュースが付くのですが、個人的には「コーヒー」が欲しくなるランチボックスでした。
乗車前に「コーヒー」を買うことをおすすめします。いやー美味しかった!
新幹線より安くて、そこそこ速い!
かつて、特急あさま号が走っていた幹線級の線路を快調に飛ばす「軽井沢リゾート号」。窓が大きいので景色がよく見えます。
浅間山は今日も見えず。
運転席後ろの窓も大きいので、1番前に座れば前面展望が楽しめるかも。
実際に座って見ましたが、目線はこんな感じ。
グーっと背伸びしたらチラッと見えるかな?
運転席後ろには大きなディスプレイがついていて、観光案内がされています。
あっという間に千曲川。終点の長野はもうすぐ。
17時13分。「軽井沢リゾート号」は終点の「長野駅」に到着。軽井沢から1時間5分、特別快速の種別に恥じない走りっぷりでした。
長野〜軽井沢間は、新幹線で約30分3210円(乗車券+自由席特急券)。
軽井沢リゾート号は約1時間2170円(乗車券+指定席券)。
1000円以上の価格差は大きく感じますし、プラス30分なら「軽井沢リゾート号」の選択肢は大いにあり!
ちなみに、折り返しは普通列車になるようで、一旦扉を閉めて座席をロングシートに転換していました。柔軟な車両運用ができる点も、しなの鉄道にとって大きなメリットなのでしょう。
3つの顔を持つ「SR1系」と、早くて気軽な観光列車「軽井沢リゾート号」に注目です!