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JR四国の「四国まんなか千年ものがたり」しあわせの郷紀行|徳島に伝わる遊山箱でランチ

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大歩危小歩危の渓谷美と地元の食材にこだわった食事が楽しめる、JR四国の「四国まんなか千年ものがたり」。今回は大歩危発多度津行きの復路に乗って、徳島に古くから伝わる「遊山箱」のオリジナル弁当を頂きました。

*2020年7月の情報を基に作成しています

茜色を先頭にしあわせの郷への旅

旅のスタートは、吉野川の激流が作り出した峡谷「大歩危・小歩危」と、徳島の秘境「祖谷」への玄関口「大歩危駅」から。

駅前にある大歩危橋から。眼下には大歩危駅に停車する「四国まんなか千年ものがたり」の姿。

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大歩危発多度津行きの復路の名称は「しあわせの郷紀行」。

色づく山々や熟れた果実をイメージした茜色の車両を先頭に、『しあわせさんこんぴらさん』のキャッチフレーズで知られる金刀比羅宮、善通寺、そして多度津へと走ります。

到着時と同じくホームに集まる地元の皆さん。

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お互い姿が見えなくなるまで手を振り合う。

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四国の人のあたたかさや優しさが感じられるのは、他の観光列車にはない、四国の「ものがたり列車」ならではの大きな魅力だと思います。

四国のご馳走が詰まった大人の遊山箱

さて車内では復路の食事、日本料理「味匠 藤本」の料理長監修「おとなの遊山箱」の準備が進められています。

目の前に運ばれてきたのは、小さな小さな手提げの重箱。
かつて徳島の春の節句で使われていた「遊山箱」。子どもたちのためのお弁当を詰めて持って行った、三段の重箱です。

中から現れた三段の重箱には、地元の食材にこだわった料理や甘味が詰め込ませています。

[一の重]
天子甘露煮
若鮎三杯酢
幸せたまごレモン煮
とうもろこし天ぷら
煮しめ
だし巻きたまご
鰆青しそ巻き
海老芝煮
鳥村雨
もずく酢

[二の重]
さざなみごはん
生姜ごはん     
牛肉細巻
鰻押し寿司
海老手まり寿司 ※徳島県産米使用
季節のおひたし
金包らっきょ

[三の重]
和牛ロースト 添え野菜
山菜寄せフライ
季節のフルーツ

四国の旬と美味しい食材を使ったご馳走が詰め込まれた、小さな小さな遊山箱。かつては子どもたちの"楽しみ"が詰まった遊山箱には、大人のための"楽しみ"がギュッと詰め込まれていました。

妖怪たぬきのおもてなし

列車は「阿波川口駅」に到着。往路では通過となり、多度津行きの復路のみ停車時間があります。

ぬぬ?たぬきがいるよ!

三好市山城町にある阿波川口駅。「四国まんなか千年ものがたり」の停車をきっかけに、山城に伝わる妖怪たぬき伝説を活かした町おこしが、地元の皆さんで行われています。

無人駅の阿波川口駅ですが、かつて使われていた窓口には狸の駅員さんがお出迎え。

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駅舎を出て振り返ると、なんと駅舎がたぬきになってる!汽車に化けた「汽車狸」です!

駅前の広場では狸さんたちと記念撮影。地元商品のマルシェも行われていました。

狸さんたちのお見送りで駅を離れます。たった数分の時間なのに、なんでこんなに名残惜しい気持ちになるのだろう。

「またものがたり列車に乗りたい」そんな気持ちにさせてくれる。あぁー、ブログを書きながらもまた乗りたくなってきた。

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阿波池田駅の駅員さん。

かかしさん達。かと思いきや、人もいた!

みんなみんな優しくて温かい。

ゆったり流れる"千年ものがたり時間"

車内のお客さんは、活動的だった往路と違って復路ではまったりした雰囲気に。食後のコーヒーと和菓子を頂きながら、ゆったりした時間が流れます。

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往路でも停車した秘境駅「坪尻駅」。

猪ノ鼻トンネルを抜け、再び香川県へと戻ってきました。香川に入って最初の駅「讃岐財田駅」。こちらも復路のみ、列車行き違いのため停車します。

アテンダントさんに案内されて外に出ると、目の前にはこの光景!すごい!
讃岐財田の駅前にあるタブノキは、樹齢700年を超えるとも云われているのだそう。高さ13m、幹回り5.5m、枝回りは四方に21m、香川県の保存木にも指定されています。

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四国まんなか千年ものがたりのシンボルマークは、讃岐財田のタブノキのほか、善通寺のクスノキ、祖谷の鉾杉などをイメージして作られたのだそう。

往路でも素敵な花を見せてくれたひまわり畑。皆さんいい写真が撮れたかな?

琴平駅に到着。

食事券を持っている人は、往路の時と同じくラウンジへ案内されファラウェルサービス。さっぱり冷たいシャーベットを頂きました。

今度は上り特急「南風20号」に道を譲る、千年ものがたり。琴平で南風20号に乗り換えれば、多度津まで乗るより30分早く岡山駅に到着できます。

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大歩危から約3時間。列車は"四国の鉄道発祥の地"「多度津駅」に到着。
歴史、景観、そして美味しいものがギュッと凝縮された「四国まんなか千年ものがたり」の旅でした。

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四国まんなか千年ものがたり公式サイト

www.jr-shikoku.co.jp