吉野川に吹く風を体感できるトロッコ列車。徳島県を走る「藍よしのがわトロッコ」に乗ってきました!
*2021年11月の情報を基に作成しています
日本の美を表現した藍色の車両
「藍よしのがわトロッコ」は徳島県の徳島〜阿波池田間を走るトロッコ列車。今回は「阿波池田駅」発の「藍よしのがわトロッコ かちどきの風」に乗車します!
ホームにはすでに「藍よしのがわトロッコ」の姿が!
「藍よしのがわトロッコ」は2両編成。こちらはトロッコ車両。
もう1両は、トロッコ車両の座席と同じ番号の座席を利用する事ができます。トロッコ車両が利用できない区間(徳島〜石井間)や雨が降った時などは、こちらの車両を利用する訳ですね。
だんだんと濃いブルー(藍色)へ染まるグラデーションが美しい!中でも濃い藍は"かちいろ"と呼ばれ、縁起のいい色とされるそう。
水玉模様は、藍の絞り染めがモチーフ。
阿波踊りの姿がデザインされたシンボルマーク。
ヘッドマークは書家・天羽汕景さんの文字。まさに日本の美が表現されていて素敵!
では、車内へ。
木製の座席とテーブルが並びます。もちろんトロッコなので窓はありません。
車体の鉄材が剥き出しで武骨な感じ。
これ以上ない開放感!
座席の一角には…。お爺さんとお婆さんの仲良さそうなかかし。なんだかほっこり。
控え車両は「キハ185」という特急列車に使われる車両。国鉄時代の製造なのでちょっぴりレトロ。
風を感じながら走るトロッコ列車
先に隣のホームからアンパンマン列車の徳島行き「特急 剣山」が発車。こちらはちびっ子達で賑わってました!
14時33分。「藍よしのがわトロッコ」は「阿波池田駅」を発車。
乗車したのは11月。山は紅葉真っ盛り!
ただし吹き抜ける風は冷たい!
真っ赤な三好大橋を見ながら、池田の町を離れます。
山に張り付くロープウェイは、箸倉山ロープウェイ。
佃駅を通過すると土讃線とお別れ。ここからは徳島線へと入ります。
徳島線は吉野川に沿って走りますが、正直車窓から吉野川はあまり見えません(笑)このように一瞬チラリと見える感じ。この先きれいに望めるポイントもあるようなので、期待。
観光列車らしく車内販売が回ってきます。ホットコーヒーとか生姜湯とか、冷えた体にとっては心が惹かれる。
私が大好きな徳島名物マンマローザと、地元の高校生が作ったプレーンクッキーを購入。このプレーンクッキー、シンプルなんだけどバターが程よく効いてて凄く美味しかった!
同じく車内販売で購入したのが、徳島線にある「学駅」という縁起のいい駅名の合格祈願お守り。
昔「了慶寺」というお寺があり、この寺にいた徳の高い名僧の下へ、各地から大勢の人々が学問を習いに来たことから「学」という地名がついたと言われているそう。
お守りとともに入っているのは「学駅」の入場券が5枚。
右端の上部には入場券を意味する「入」の文字が入り、縦に読むと「入学」に。さらに5枚入って5入学=ご入学。なんて縁起がいいのでしょう!受験生に大人気だそうです!
列車は貞光川を渡る鉄橋へ。
貞光川の川の流れは穏やか。バックには讃岐と阿波の国を隔てる山々。
貞光川を渡ってしばらくすると、沿線に盛大なお見送りが!地元の女性会の方が、毎回このように横断幕を持ってお見送りをして下さっているそう。他のものがたり列車もそうですが、四国の皆さんのおもてなし精神って本当に凄い!
吉野川が望める区間。日本三大暴れ川のひとつとして数えられる吉野川ですが今日は穏やか。濃いブルーとオレンジに染まる山々とのコントラストが美しい!
吉野川の絶景区間へ
列車は「穴吹駅」に到着。
反対列車と行き違いのため小休止。
穴吹を出てしばらくすると「藍よしのがわトロッコ」のクライマックス。唯一、遮るものがなく吉野川をゆっくり眺めることができる区間へ。
西日に照らされる吉野川。吉野川は、時間によって様々な表情を見せてくれるのです。
クライマックスを終えると、徳島線唯一のトンネルを抜け、吉野川とはお別れ。
のどかな里山の風景の中を走ります。
遠くにチラリと見えたのは、川島城。
西日に照らされて、オレンジに染まる山々。美しい。
阿波池田から約2時間で「石井駅」に到着。後ろに見える跨線橋は1915年に建築されたものが現在でも使われています。
トロッコ車両に乗車できるのはここまで。名残惜しいですが、隣の控え車両へ移動します。
終点徳島までは15分程です。
16時58分。「藍よしのがわトロッコ」は終点「徳島駅」に到着。吉野川が見られる区間は限られていましたが、その分のどかな里山の景色が素敵。そして何より観光ガイドさんの語りが上手くて、最後まで飽きさせませんでした。とっても楽しかった!
トロッコ車内限定の豪華うなぎ弁当
「藍よしのがわトロッコ」の旅はこれだけではない。実は事前にお弁当を予約していて「藍よしのがわトロッコ」の車内で受け取っていたのです。トロッコでは景色に集中したかったので、お弁当は帰りの特急の車内でゆっくり頂くことにしました。では、オープン。
うぉーっ!美味しそう!阿波池田にある「日本料理味匠藤本」謹製の「藍よしのがわうなぎ弁当」。「味匠藤本」は「四国まんなか千年ものがたり」の食事も担当しています。
うなぎがどーんと2切れ!国産のうなぎを、創業以来継ぎ足しのタレで焼き上げたもの。身はふっくら柔らかく、甘くて香ばしいタレの香りがスーッと鼻を抜けます。錦糸卵とタレが染み込んだご飯も美味。なんて幸せなんでしょう。
おかずも彩り鮮やか。有頭海老まで入って豪華!
「藍よしのがわトロッコ かちどきの風」に乗った時は、ぜひ「藍よしのがわうなぎ弁当」の予約もお忘れなく!
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