2021年から2022年への年越しをロングシートの寝台で過ごす。関東鉄道の「特別夜行開運号」に乗って来ました!
*2022年1月の情報を基に作成しています
ロングシートを使用したC寝台
2021年大晦日午後10時の関東鉄道「守谷駅」。年越し寒波の到来で非常に寒い夜。
今回乗車する「特別夜行開運号」は、関東鉄道「守谷駅」を22時40分に発車し、明朝5時に再び「守谷駅」へと戻る夜行列車。しかも寝床はロングシートを使用したその名も「C寝台」という、一風変わった体験ができるのです。
年越しのお宿が到着。#関東鉄道 #特別夜行開運号 pic.twitter.com/bQw9yIZMLT
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年12月31日
発車の10分前。いよいよ「特別夜行開運号」が入線!
車両は「キハ005号」「キハ006号」「キハ316号」の3両編成。関東鉄道を走る列車の中でも、古くてレトロな車両です。
正面には、干支の丑と寅をデザインしたヘッドマーク。
側面にはサボを模したステッカー。芸が細かい!
車内は、通勤列車ではお馴染みのなんの変哲もないロングシート。今夜はここが「C寝台」になります。酔っ払いが寝転ぶ姿はたまに見かけますが(笑)普段なら絶対にありえないので、本当に貴重な体験。
長さ2m、幅45cm。大人の身長からしても長さは十分。ただし寝返りは打てなさそう。車両の中間の長いシートは2分割し2名で使用します。ちなみに、運転席真後ろの短めのシート(長さ1m60cm)は「D寝台」。
枕元に用意されていたのは、夜道を歩く際のライト、そして枕。
なんと座席のモケットを使用した、オリジナルの枕。枕があるなしで、寝心地は大きく変わります。
1980年代前半に製造された車両は、レトロ感満載。
天井から扇風機がぶら下がる姿なんて、都会ではほとんど見かけません。
通勤列車は夜行列車へ変身
アルプスの牧場のオルゴールが流れ、雰囲気はさながら夜行列車。#関東鉄道 #特別夜行開運号 pic.twitter.com/ytxfHCDzPN
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年12月31日
列車はゆっくりと「守谷駅」を発車。車内では国鉄気動車ではお馴染みのオルゴール、アルプスの牧場が流れ、雰囲気はさながら夜行列車。
「水海道駅」でしばらく停車。車内にトイレが無いので、このようにこまめにトイレ休憩が挟まれます。
スタッフさんが見せてくれたのは、使用休止車両の札。実は今乗車している「キハ005号」「キハ006号」は先日引退したばかりなのだそう。
今宵は使用休止の封印を解いて、私たちを夜の関鉄へと誘ってくれるのです。
隣のホームにやってきたのは、昭和40~60年代の旧塗装をまとった、復刻塗装の車両。下妻行きの最終列車としばしの並び。
実はこの時、車両故障のためダイヤが乱れていて、スタッフさん達はバタバタ。本来なら「キハ005号」と並んで撮影会だったようで、予定が乱れてしまいました。
列車は少々遅れて「水海道駅」を発車。
車内では、今日の記念品が配られました。
とってもめずらしい、車内補充券!乗車駅、降車駅の所に小さく穴が空いていますね。
続いては、関鉄グッズの車内販売がスタート。数あるグッズの中でも、今夜の「特別夜行開運号」のスタフのレプリカは特に人気のようでした。
年越しそばをいただき2022年へ
「下妻駅」に到着。ここでは全員が一旦下車。ホームでは年越しそばの振る舞いがあるとのこと!
こんな夜中の寒空の下、温かいお蕎麦を作って待っていて下さったとは、なんと嬉しくてありがたい事でしょう!
お肉とか大根とか、具材たっぷりの雑煮そば。底冷えする寒さだったから、温かいお出汁が身体に染みる!美味しい!
年越しそばを頂いている間、列車は一旦奥の3番線へ入換。1番線には遅れていた下妻止まりの最終列車が到着。これもダイヤが乱れていて予定外の入換だったよう。貴重な真夜中の入換シーンが楽しめた所で、再び列車に乗り込みます。
下妻駅で購入したミニおせちを摘みながら、年が変わる瞬間を待ちます。黒豆、伊達巻き、昆布巻きに紅白蒲鉾。車内でお正月気分!
田んぼのど真ん中で除夜の鐘ならぬ除夜の汽笛で新年を迎えました。あけましておめでとうございます。 pic.twitter.com/VOrQMuN5GM
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年12月31日
ダイヤが乱れた関係で数分ずれてしまいましたが、田んぼの真ん中で除夜の鐘ならぬ「除夜の汽笛」で新年を迎えました!ハッピーニューイヤー!
大宝八幡宮で初詣
2022年最初の停車駅「大宝駅」に到着。ここでは約1時間停車。
真夜中の12時の駅に列車が止まる、不思議な光景。
スタッフさんの誘導で、駅から徒歩5分のところにある「大宝八幡宮」へ初詣。
関東最古の八幡様と呼ばれる大宝八幡宮。なんと参拝の列が境内の外まで伸びていてびっくり!
発車時間もあるので参拝は断念し、神社の周りをちょこっと見学。元旦の真夜中から多くの初詣客でこの賑わい。
除夜の鐘も鳴らされていたのかな。
再び列車へと戻ってきました。ロングシートであぐらをかいたり、ごろんと寝転んだり、皆さん思い思いにC寝台を楽しんでいるよう。
列車は「大宝駅」を発車。続いて車内で配られたのは「開運」と書かれたお守り。
裏を返すと、中には「大宝駅」の入場券が。縁起のいい名前にあやかった、参加者だけの特別なお守り。御利益ありそう!
C寝台でぐっすり就寝
消灯。おやすみなさい。 pic.twitter.com/yWetnoxCgv
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年12月31日
「大宝駅」を出てしばらくすると、車内は消灯し真っ暗に。C寝台に横になってしばしの睡眠。
ロングシートに寝転ぶなんて最初は抵抗があったけど、慣れると案外寝心地よかった。柔らかいけど程よく硬さもあって、意外に疲れないかも。ただし寝返りは打てませんが。
途中「下館駅」に停まっていたようですが、私は夢の中だったみたい。2022年の初夢を列車の中で見るなんて、なんて素敵なんでしょう!
目が覚めたのは「水海道駅」。ここでトイレ休憩。
次の停車駅は取手。という事で、いつの間にか「快速 取手」に変わっていました。
明け方の車両基地と駅を見学
列車は、水海道車両基地が見渡せる信号所で停車。ここで見学したのは「2022年初エンジン始動」。隣に留置された車両が、2022年の関東鉄道初めてのエンジン始動。響き渡るエンジン音とともに、関東鉄道の新たな1年が始まった瞬間を見届けました。
列車は「取手駅」に到着。ここでは、駅係員さんの構内点検の様子や、普段なら絶対に見られない貴重な入換シーンを見学。
隣のホームに止まっていたのは、取手駅の始発列車。
車両番号をよーく見ると「5021」と「5022」。2021年~2022年になった事にちなんで、この車両を用意したのだそう。関鉄さんは本当に芸が細かい!
朝の点検を終えた列車は、駅係員の合図で入換。
扉が開き、2022年最初の始発列車となります。
扉が開いたばかりの列車。まだ車内に乗客の姿はありません。
5時ちょうど。「特別夜行開運号」は終点「守谷駅」に到着。大晦日から約6時間の夜行列車の旅。意外と寝心地がよかったC寝台、年越しそば、撮影会などイベントも盛り沢山で、思い出に残る年越しになりました。
関連リンク
関連記事
関東鉄道の「プレミアム50乗車会&撮影会」キハ310に乗車|ファンが喜ぶ仕掛けが盛り沢山![鉄道イベント] - マサテツ〜楽しく美味しい列車旅〜
関東鉄道の「プレミアム50乗車会&撮影会」車両基地で撮影会|エモさ満点!最後にはサプライズも[鉄道イベント] - マサテツ〜楽しく美味しい列車旅〜
関連書籍
鉄道イベント情報
リゾートやまどり ストロベリーTochigi号(ツアー)(2022年2月11日) - 鉄道コム
特急 北びわこ号(ツアー)(2022年2月5日) - 鉄道コム
智頭急行 デジタルスタンプラリー モニターツアー(2022年1月20日) - 鉄道コム
えちごトキめき鉄道 朝から夕まで455(ツアー)(2022年2月5日) - 鉄道コム
京成 3050形 宗吾車両基地見学ツアー(2022年1月30日) - 鉄道コム