沿線の食材を使ったお弁当と、信州産のワインが飲み放題の観光列車。長野電鉄の「北信濃ワインバレー列車」に乗ってきました!
*2022年9月の情報を基に作成しています
長野で活躍する元小田急ロマンスカー
旅のスタートは、長野電鉄の「長野駅」から。駅は地下にあり、昭和のレトロ感満載。
改札口の前では野菜などが売られていて、まるで産直市場みたい!しかもお会計は出札窓口で。地域密着の長野電鉄らしい光景です。
ホームに降りると、すでに列車が止まっていました。元小田急ロマンスカー「Hi-SE」の「特急ゆけむりのんびり号」。先頭の展望席から眺める信州の車窓は最高です!
車両の前には、記念撮影ができるボードも掲げられていました。旅の気分が盛り上がりますね!それでは車内へ。
客室は一段上がったハイデッカーになっています。ワインバレー列車となる車両の座席は、向かい合わせのボックスシート。大きなテーブルが設置されていて、お弁当もワインもゆったり広げられそう。相席がなくて1ボックス1組なのも嬉しいですね。
ワインが80分飲み放題
車両の中央にはワインカウンター。すでにワインが用意されています!
ワインは、乗車時間の80分飲み放題。須坂市にある「楠ワイナリー」、中野市にある「たかやしろファーム」など、すべて長野電鉄沿線にあるワイナリーのもの。この日は赤、白、合わせて7種類。ラインナップは日によって変わるそう。
長野県は全国2位を誇るワインの産地。盆地気候なので、年降水量が少なく、昼夜や夏冬の気温差が大きいため、いいブドウができる環境が整っています。さらに、標高差・気象条件・土壌の多様性からさまざまなブドウ品種が造られていることも特徴的なのだそう。長野電鉄沿線の千曲川流域は「千曲川ワインバレー」と呼ばれ、29場ものワイナリーが点在します。
私も一杯いただきました!
あまりお酒が強くないので「飲みやすいワインを」とお願いしてチョイスして頂いたのは、飯綱町にある「サンクゼール」の「シオン」という白ワイン。青リンゴのような香りと程よい酸味がある上品なワイン。
お酒が飲めない人には、ワイナリーで作られた巨峰100%のジュースも用意されています。巨峰の香りが濃厚で美味しかった!
信州の食材を使ったのんびりべんとう
ワインとともに頂いたのは「のんびりべんとう」。長野の老舗ホテル「犀北館」によるお弁当やデリのテイクアウト店「Delica鐡扇」のオリジナル弁当。それでは、オープン。
おぉー!見た目華やかで美味しそう!
信州産のハムと、小布施の有機卵を使ったサンドイッチ。
和牛からとったコンソメに野菜がたっぷり入ったテリーヌ。海老フライとカニクリームコロッケは、白ワインと相性抜群。
信州産の茸バターでソテーしたフリカッセ。ほんのりチーズの香りが広がる、北信濃の卵のイタリアンオムレツ。さっぱりしたプチトマトと生ハムのピンチョス。お口直しにフルーツまで。種類が豊富で、ワインとともに頂くにはちょうどいいボリューム感。大満足です!
車内販売がまわってきました!沿線のおいしいものやおみやげなどが販売されています。
車内販売で購入したのが、長野電鉄の終点・湯田中にある「GOEN」の「えりんぎにぎり寿司」。酢飯にエリンギと信州味噌を合わせたお寿司。肉厚なエリンギはコリコリと歯ごたえがよく、その食感はまるで鮑のよう!
ハイデッカー車両から雄大な山々を一望
「北信濃ワインバレー列車」は「特急ゆけむりのんびり号」に連結されていて、特急だけど急がない列車として、長野から湯田中までのんびりと走ります。
長野電鉄、しなの鉄道、北陸新幹線が交わる三立体交差で徐行。ナイスタイミングで新幹線が通過して行きました!
道路と鉄道が同じ橋梁を走る村山橋では一旦停車。千曲川と山が望めるビュースポットの眺めを堪能できます。
果樹園の向こうには北信五岳の雄大な山々が。
ハイデッカーの大きな窓から望む車窓はいい景色!
「小布施駅」に到着。ここではトイレ休憩もかねて約20分停車。構内踏切からは「Hi-SE」を真正面から撮れる撮影スポット。
「栗と北斎と花のまち」と呼ばれている小布施。葛飾北斎のゆかりの地を巡ったり、伝統的なが人気の観光地で、この日も多くの人が小布施で下車されていました。
鉄道好きなら見逃せないのが、駅の構内にある「ながでん電車のひろば」。ここで展示されているのは、かつて特急列車として活躍した「2000系」。昔は長電も自前の特急を作っていたのです。車内にはロマンスシートが並んでて当時としてはかなり豪華だったんだろうなー。
最高40‰の急勾配を登っていくと、まもなく終点です。
長野から約1時間10分。「北信濃ワインバレー列車」は終点「湯田中駅」に到着。
猿が露天風呂に入る姿が「スノーモンキー」と呼ばれて海外からも注目された、湯田中温泉の玄関口。駅前では多くの旅館の送迎車が宿泊客を待っていました。
駅舎から線路を挟んで反対側には、湯田中駅の旧駅舎が保存されています。
旧駅舎の奥にあるのが「楓の湯」という温泉浴場。日帰り旅行ならここで温泉を楽しむのもいいかも。
ロマンスカーといえば展望席
帰りは「特急ゆけむり」の展望席を取りました。先頭の展望席は指定席で、専用サイトから購入できます。
広大な果樹園、のどかな田園、雄大な山々など、窓の大きな展望席から眺める景色は最高!
美しい車窓を眺めながら沿線のワインが楽しめる「北信濃ワインバレー列車」は、ワイン好きにはたまらない観光列車でした。皆さんもぜひ乗車してみては!
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