東急が催行しJR東日本と伊豆急行が運行する「THE ROYAL EXPRESS (ザロイヤルエクスプレス)」。水戸岡デザインの豪華列車に乗って、優雅な旅を満喫してきました!
*2021年12月の情報を基に作成しています
旅のプロローグ
「ザロイヤルエクスプレス」の予約は抽選制。抽選が当たり振込が完了すると、旅の行程表などが送られてきました。
車内販売のカタログや集合場所までの細かな地図もあり、とても親切。
列車の編成表を見ながら、旅のスタートを心待ちにする日々を過ごしました。
「ザロイヤルエクスプレス」の旅は「横浜駅」からスタート。東急「横浜駅」の地下にある「THE ROYAL LOUNGE (ザロイヤルラウンジ)」が集合場所です。
「ザロイヤルエクスプレス」と同じく水戸岡鋭治氏がデザイン。
おしゃれで豪華な内装。ゆったり座れるソファー。
「ザロイヤルラウンジ」で渡された記念乗車券。
シンボルマークが入った缶バッジが乗客のしるし。
ホットコーヒーをいただきながら、乗車時間までのひとときを過ごします。
ラウンジには、車内で販売しているグッズがいくつか展示されていました。
黄金に光る品々に感激!"電鋳"という技術を用いて作られた一流の金属工芸品。車内でも天井やトイレの中などで見る事ができます。
身につけたらおしゃれだろうなー!
この日はクリスマスが近く、「ザロイヤルエクスプレス」の車内もクリスマス仕様になっているとの事。楽しみ!
豪華列車の優雅な旅がスタート
出発時間が近づき、スタッフさんの先導でホームへ。そこには「ザロイヤルエクスプレス」の姿が!なんてカッコいいんでしょう!
指定された座席に着席。水戸岡氏らしい、おしゃれな柄のソファー席。
天井を灯す照明。
ドーム型の天井が凄い!こちらも木で細かく装飾されています。
組子細工の細かな造形。水戸岡デザインは何度見てもすごくて感激する!
窓の外は日常の風景ですが、列車の中では特別な雰囲気が漂っています。
「ザロイヤルエクスプレス」は駅員さんのお見送りを受けながら「横浜駅」を発車し、伊豆への旅がスタート。さっそく相鉄線の電車と並走。
旬香亭の新しくて懐かしい洋食コース
テーブルに敷かれたランチョンマット。普段なら「ザロイヤルエクスプレス」のテーマカラーであるブルーですが、この日はクリスマスの特別仕様。
コースターもクリスマスデザイン。かわいい!
しばらくすると食事の準備が始まります。
今日の食事は、東京と静岡に店を構えるレストラン「旬香亭」の洋食コース。
「新しくて懐かしい洋食」を美味しく枠にとらわれない形でご用意しました。
まずは、静岡で作られた「伊豆エール」で乾杯。フルーティーさと苦味のバランスが絶妙なビールです。
[前菜]鱈のブランダードプチタルト・ローストチキン ニューサマーオレンジのジャム添え・蕪の酢漬けとズワイガニのミルフィーユ
"ブランダード"とは南フランスの伝統料理で、ペースト状にした鱈をじゃがいもと一緒に牛乳で煮込んだ一品。なめらかな食感にサザエのコリコリ食感がアクセント。
クリスマスらしくローストチキン。酸味と甘味が爽やかなニューサマーオレンジのジャムは、チキンと相性抜群。
濃厚な風味広がるズワイガニ。さっぱりした蕪の酢漬けとぴったりマッチ。
[スープ]人参のポタージュとカレー香るロワイヤル
人参のポタージュはとっても甘くて濃厚。器の底には卵豆腐のようなロワイヤルがかくれんぼ。こちらはほんのりカレー風味。人参のポタージュと頂くと、また違った味わいに変化。
[魚料理]真鯛のチーズ焼き マッシュルームと豆のソース
ふんわり食感で甘みのある真鯛。チーズの焼き目が香ばしくていいアクセント。ソースには白いいんげん豆と静岡で育ったマッシュルームを使用。マッシュルームの芳醇な香りがスーッと鼻を抜けていきます。
食事中の車内では、バイオリニストの大迫淳英氏によるバイオリンとピアノの生演奏がスタート。まずはザロイヤルエクスプレスのテーマ曲から。素敵な曲と演奏にうっとり。
[肉料理]旬香亭特製ビーフシチュー
静岡産の愛鷹牛のビーフシチュー。旬香亭でも人気メニューだそうですが、愛鷹牛を使うのは「ザロイヤルエクスプレス」のオリジナルだそう。
塊肉ですが、ナイフがスーッと入る程の柔らかさ。濃厚なデミグラスソースの味わいに、噛むほど広がる肉の旨みが混じり合い、口の中は幸せでいっぱい!
[デザート]レモン風味のいちごパフェ
デザートはレモンが爽やかに香るムース。大きなピンク色は"さくら棒"という静岡の麩菓子。噛んだ瞬間に口の中で溶けるような食感。優しい甘さが、懐かしさを感じさせてくれます。
静岡の食材をふんだんに使った品々。列車内にあるキッチンで作られた料理は、温料理は温かく、冷料理は冷たく、盛り付けも美しくて、もはや列車の中で頂いているとは思えないフルコースでした。
車窓に目を向けると、右側には富士山が。空気が澄んでいるから、くっきりと姿を見せてくれました。
続いて左側には相模湾。風もなく波は穏やか。
ロイヤルブルーが輝く煌びやかな列車
「伊豆急行」に入り、列車は「伊豆高原駅」に到着。30分ほど停車し、外を散策する事ができます。この時間を使って「ザロイヤルエクスプレス」の外観を見学。
「ザロイヤルエクスプレス」は8両編成。ゴールドクラス・プラチナクラスの客室、プラチナクラスの食堂車、キッチン、そしてマルチカー。
明るく煌びやかに光るロイヤルブルー。伊豆半島の海の"碧"や高原の"青"を表現しているのだそう。
日に当たるととても明るい青色に輝き、ホームの陰で見ると深みのある藍色にも見えます。
ゴールドに輝くラインとエンブレム。高級感に満ち溢れた外観は、カッコいいの一言に尽きる!
車両によって雰囲気が変わる豪華車内
再び車内へ。食事が終わったタイミングで「車内見学をご自由にどうぞ」と案内。
8両編成と観光列車の中では長大なザロイヤルエクスプレスは、車内探検でもワクワク。
車両によって雰囲気が全く異なります。こちらは大人のムード漂う落ち着いた空間。
親子で座れるシートが並ぶ、ファミリー向けの車両。
木のボールプールが!
そしてこちらが展望席。大きな窓からは前面展望が一望!
緑の葉っぱを表現した明るい天井が、明るい雰囲気を思わせます。
なんと運転席との仕切りに窓がないので、運転台が手に取るように見られるのが凄い!
反対側の展望席。打って変わってこちらはシックな色合い。
ソファーに座ってゆっくりと、過ぎゆく景色を眺める事ができます。
3号車のマルチカーでは、クリスマスマーケットが開かれていました。
かわいい人形や飾り達に目がキラキラ!
伊豆の海が一望できる絶景スポット
車内探検を終えて自席に戻ると、窓の向こうには伊豆の海が一望!伊豆急行線内で1番の絶景ポイントで停車。冬らしい雲空ですが、空気が澄んで遠くまでくっきり。相模湾の向こうには伊豆大島、右側には小さく利島。さらに今日は遠くに三宅島まで望めました。
線路の真下は波打ち際。本当に海がすぐ目の前なのがわかります。
「ザロイヤルエクスプレス」の旅もまもなく終わり。最後に頂いたのはクリスマスカード。20年近く前に水戸岡鋭治氏がデザインしたものだそう。鮮やかな色使いや細かい絵の作り込みは見事。大切に飾ります。
横浜から3時間20分。「ザロイヤルエクスプレス」は終点「伊豆急下田駅」に到着。
ホームでは、旅の終わりに華を添えるように大迫氏による生演奏。ザロイヤルエクスプレスのテーマ曲に見送られながら列車とお別れです。
「ザロイヤルエクスプレス」は1泊2日のクルーズプランと、日帰りの食事付き乗車プランの2種類があります。食事付き乗車プランで3万円代とお値段は張りますが、その分贅沢な料理と優雅な時間が過ごせる列車旅でした。皆さんもぜひ「ザロイヤルエクスプレス」に乗車してみては!
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