マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

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秋田内陸縦貫鉄道の「ごっつお玉手箱列車」|地元農家のお母さん達が作る田舎料理のフルコース

鉄道コム

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秋田県を走る「秋田内陸縦貫鉄道」で冬の時期を中心に運行される観光列車「ごっつお玉手箱列車」に乗ってきました!

*2023年1月の情報を基に作成しています

鉄の三兄弟の長男、秋田マタギ号

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旅のスタートは、東京から秋田新幹線で約3時間10分の「角館駅」。

「秋田内陸縦貫鉄道」は、仙北市の「角館駅」から北秋田市の「鷹巣駅」に至る94.2kmの路線。国鉄時代は廃線の危機に瀕したこともありましたが、1986年に第3セクターに転換し1989年に全線が開通しました。
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ホームで待っていたのは2両編成の列車。後ろは普通列車。そして前が今回乗車する「ごっつお玉手箱列車」の車両です。

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「秋田内陸縦貫鉄道」には3両の観光車両があり「鉄の三兄弟」と言われています。この日の車両は三兄弟の長男「秋田マタギ号」。2022年に登場したばかりの車両です。

ボディは鮮やかな赤にクマのシルエットが入った黒のツートン。重厚感があってかっこいい!
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おぉー!まるで家の中みたいな車内!それもそのはず。「秋田マタギ号」のコンセプトは「走るマタギの古民家」。
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マタギの服も吊るされています!
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座席は4人が座れるボックスシート。大きなテーブルもあるので、食事をするにはもってこい!
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クマがデザインされたシートの柄。実は100匹に1匹の割合でマタギが隠れているのだそう。残念ながら私は見つけられませんでした。

途中の駅で積み込む、地元のお母さんの田舎料理

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テーブルには本日のおしながきとお漬けものが用意されていました。
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この時点で、車内に料理はお漬けものしかありません。他の料理は、この先の駅で地元のお母さん達が手料理を積み込んでくれるのです!
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列車は「角館駅」を発車。まずは、お漬けものを作ってくださったけい子さんがご挨拶。車内にも地元のお母さんが乗車しているので、お話しながら交流できるのもいいですね!
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その、けい子さんのお漬けものがこちら。7種類のお漬けものが美しく盛り付けられています。美味しそう!
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どの野菜も、けい子さんの家で栽培されたものばかりなのだそう。秋田では、冬の間の10時と15時のおやつの時間は、決まってお漬けものなのだとか。
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こちらもけい子さんの家の干し柿。とっても甘くて美味しい!

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角館から3つめの「八津駅」で待っていたのは、佐々木栗園の弘子さん。
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弘子さんが積み込んでくれたのは、焼き栗。ここ八津駅がある西明寺地区は「西明寺栗」の産地。その栗は日本一で1番大きな栗とも言われているそう。収穫量が少ないためなかなか市場に出回らず、幻の栗とも言われています。中を開けると…
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本当に粒が大きい!こんなに大きな栗は見た事がない!やや硬めのしっかりした食感で、味が濃厚で甘い!
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次の「羽後長戸呂駅」で待っていたのは、富士美さん。
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富士美さんが積み込んでくれたのは、西明寺栗の栗ご飯。どんな栗ご飯なのか、わくわく!
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おしゃれな器をオープン。
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おぉー!おっきな栗がゴロっと入ってる!
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おこわのような少し粘りのあるかやくご飯。甘くてホクホクの栗がよく合う!

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「松葉駅」で笑顔で手を振って下さっていたのは昭子さん。
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昭子さんが積み込んでくれたのは、9種類のおかずがぎっしり入ったお弁当。どれも地元の食材を使ったものや、地元で食べられているおかずばかりです。
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おぉー!美味しそう!
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越冬大根と人参のなます。雪の下で保存された大根は、甘味が増して辛味が和らぐのだそう。その隣は"ちょっと焦がした"玉子焼き。甘さ控えめの玉子焼きにちょっと焦げた部分が香ばしくて美味。
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ごま豆腐の上には自家製の山わさび味噌を乗せて。濃厚なごま豆腐に少しピリッとくる山わさびと味噌のコクがすごく合います。
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秋田県民が1番食べていると言われる山菜が、みず。油炒めや和え物、おひたしにして食べるそうで、この日は挽肉と一緒に炒め物。コリコリと歯ごたえがあり、クセやアクは全くありません。f:id:masa-tetsudo:20230121183245j:image

きのこがたっぷりのった、里芋の揚げ煮。冬に獲れる寒締めほうれん草と越冬白菜の和え物。寒い空気にあたる事で甘味が増すので、美味しさもひとしお。

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秋田のポテトサラダは砂糖を入れて甘いのが特徴なのだそう。その隣は人参とたらこの炒め物。
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わらびは秋田でも馴染み深い山菜で、秋田民謡でも歌われるのだそう。醤油で煮込んだわらびはとても柔らかくて美味。

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最後に「阿仁マタギ駅」のホームで待っていたのは、駅名の通りマタギをされている木村さん。県外から移住されてきたそうで、マタギだけでなくガイドや、冬場は焼き芋を作ったりしているのだそうです。
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テーブルに届けられたのは、木村さんが焼いた焼き芋。
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さつまいもは秋田県産のべにはるか。ねっとりした食感で、まるで口の中で溶けてなくなるよう!そしてこんなに甘い焼き芋は食べたことがない!皮まで残さずいただきました。

厳しい冬に負けない内陸線

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真っ白な雪原の中を走る列車。
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前日は雪が強く降っていたそうですが、この日は場所によって雪は降るものの概ね曇り空で、冬の秋田にしては恵まれた天候。
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ただ気温は氷点下と低く、冬の厳しさをひしひしと感じさせられました。
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「ごっつお玉手箱列車」は普通列車に連結して走るので、ドアは開きませんがすべての駅に停車します。ここは秋田県で1番標高が高い駅「戸沢駅」。
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クイズ番組にも登場する難読駅。笑う内と書いて「おかしない」。
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内陸線1番の絶景ポイント。赤い橋梁の大又川橋梁をゆっくり渡ると、終点の阿仁合はまもなく。
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列車は終点「阿仁合駅」に到着。角館からあっという間の1時間30分でした。
すごく居心地がよくて楽しくて美味しかった!ごっつお玉手箱列車、おすすめです!

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秋田内陸縦貫鉄道公式サイト

www.akita-nairiku.com