長野〜軽井沢間を走る、しなの鉄道の観光列車「ろくもん」。今回は、午前中に軽井沢を出発する「ろくもん1号」に乗車。人気レストランの洋食ランチコースを頂きながら列車の旅を楽しんできました!
*2020年11月の情報を基に作成しています
ろくもんラウンジで出発までのひととき
旅のスタートは、北陸新幹線としなの鉄道が接続する「軽井沢駅」。
今回乗車する「ろくもん1号」。軽井沢の発車は10:34と早めですが、東京から軽井沢まで新幹線で1時間の距離なので心配はいらなさそう。
「ろくもん」の食事付きプランは、軽井沢駅北口を出たところにある『旧軽井沢駅駅舎』で受付があります。
受付を済ませると、まずは駅舎内のカフェでウェルカムドリンクのサービスがあります。
1階のカフェでドリンクを受け取り、1階または2階の「ろくもんラウンジ」で発車時間まで過ごすことができます。
2階にある「ろくもんラウンジ」。かつては貴賓室として使われていた空間。
当時の貴重な部材はそのままに。
イスやソファーなど、水戸岡鋭治氏デザインの家具が上質な雰囲気を演出しています。
まるで個室のようなプライベート空間
ホームに向かうとまもなく、ろくもんの「115系」と、2020年にデビューした「SR1系」がほぼ並走してホームに進入。しなの鉄道の粋な演出に感激です!
真田氏が出陣の際にほら貝を吹いたことにちなみ、アテンダントさんが吹く"ほら貝"を合図に扉がオープン。
3両編成のうち2両が、車内で食事が頂けるレストランカー。今回はお客さんが少なかったので、3号車のコンパートメント席を用意して下さいました。
ろくもんに使われている「115系」の元の姿。これがなんと…
こんな感じに!同じ車両とは、とても思えない!
障子を閉めると、まるで個室のようなプライベート空間。
席にはすでに、カトラリー等がセットされています。
10時34分、列車は軽井沢駅を発車。ちょうど並走する北陸新幹線が猛スピードで駆け抜けていきました。
新幹線とは違い、ろくもんは「旅」を楽しむ列車。ここから長野駅まで約2時間30分かけてゆっくりと走ります。
アトリエ・ド・フロマージュ、夏の洋食コース
「ろくもん1号」で頂ける食事は、沿線の東御市にある「アトリエ・ド・フロマージュ」の洋食コース。
創業は1982年。全国に先駆けて生チーズ・カマンベールを作り「日本の手作りチーズの草分け」と呼ばれているのだそう。
まずは前菜から。
おぉー!美しい!美味しそう!
4つに区切られたプレートに、5品の前菜が美しく盛り付けられています。
[長和町産チョウザメのセビーチェ風]
セビーチェとは、ラテンアメリカで食べられる魚介類のマリネ。生魚に、みじん切りにしたタマネギやトマトなどを混ぜ合わせた一品。
海なし県である長野県ですが、県中東部の長和町にはチョウザメの養殖を手がける会社があります。
サメといえば臭みが強いイメージがありますが、臭みは全くなし!ぷりぷりと弾力が強く、レモンが効いてさっぱりとした味わい。
[モッツァレラとパテドカンパーニュのピンチョス]
[ズッキーニとチーズのキッシュ]
「日本の手作りチーズの草分け」と呼ばれている、アトリエ・ド・フロマージュのチーズ。モッツァレラはクリーミーでモッチモチ!
ズッキーニがたっぷり入ったキッシュには、チーズのミルキーな風味が効いて、いいアクセント。
[信州サーモンのタルタルと野菜のピクルス]
ニジマスとブラウントラウトを交配して生まれたのが信州サーモン。これを細かく叩いて叩いてできたタルタル。脂がよくのっているのか、非常になめらかで味も美味!
[ヨーグルトとスパイスでマリネした信州ハーブ鶏とフロマージュ牧場の和牛のロースト]
牛肉の後ろに隠れている信州ハーブ鶏。ヨーグルトとスパイスのマリネは、いわゆる"タンドリーチキン"のような味わい。
アトリエ・ド・フロマージュは、なんと自社で牧場を持っているそう。自社牧場で育てられた和牛のローストはとても柔らかく、噛めば噛むほど濃厚な旨みが広がります。
スープとパンが運ばれて、次はいよいよメインプレート。
わぁー!!すごい!メインプレートは3種用意されます。
[シナノユキマスのピカタ 夏野菜のカポナータ]
ヨーロッパやロシアが原産の淡水魚「シナノユキマス」。長野県では本格的な養殖がされています。
淡水魚ですが臭みは全くなく、ホクホクの食感がなかなか美味。淡白な味わいなので、トマトベースのカポナータとも相性抜群です!
[信州プレミアム牛のサーロイン 甘酸っぱいお酢のソースとわさび添え]
長野県のトップブランドの牛肉である「信州プレミアム牛」。脂のさしは口の中で溶けていくような食感!絶品!
脂は多いですが、さっぱりとしたお酢のソースとわさびの効果で、重たさを感じる事なくペロリ!
[季節の野菜とカマンブルー]
青カビ熟成のブルーチーズと、白カビ熟成のカマンベールがひとつになった「カマンブルー」。白カビに覆われたチーズの中には、青カビの筋がきれいに通っているのがわかります。
青カビの刺激と白カビのクリーミーさが融合した不思議な味わい。ブルーチーズが苦手な方でも食べやすいと思います。
カマンブルーとともに添えられた季節の野菜。中にはめずらしい野菜もあって、例えばスイカのような見た目ですが味はきゅうり。その名も「きゅうりメロン」。
最後のデザートは2品。
[ジャージーとブラウンスイス牛乳のパンナコッタ]
希少で幻とも言われる「ブラウンスイス牛」とジャージー牛の牛乳を贅沢に使ったパンナコッタ。今まで食べた、どのパンナコッタよりも牛乳の味が濃厚!
[フォンテンヌブロー]
アトリエ・ド・フロマージュを代表するロングセラー商品。
ガーゼを解くと中から現れたのは、自家製チーズを使ったレアチーズケーキ。食感はとっても滑らか。普段食べるレアチーズケーキと比べると、チーズの味は格段に濃厚。添えられたブルーベリージャムとともに食べても美味!
コーヒーは、軽井沢にある「ミカドコーヒー」。ろくもんをデザインしたオリジナルのマグカップがかわいい!
「ろくもん」は美味しい食事だけでなく、浅間山などの美しい景観や、停車駅でのマルシェやおもてなしなど、楽しい要素がたくさん詰まった列車です。
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