マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

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JR西日本の「SAKU美SAKU楽 (さくびさくら)」|美味しいもの盛り沢山の観光列車

鉄道コム

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「岡山駅」から岡山県県北地域へアクセスする観光列車。JR西日本の「SAKU美SAKU楽 (さくびさくら)」に乗って来ました!

*2022年7月の情報を基に作成しています

桜をイメージした淡いピンクのボディ

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旅のスタートは「岡山駅」から。「桃太郎」の接近メロディーが流れるホームにやってきたのは、ピンク色のかわいい列車!
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これが、2022年7月にデビューした観光列車「SAKU美SAKU楽 (さくびさくら)」です!

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車両は「キハ40」という国鉄時代の気動車を改造。淡いピンク色がかわいいボディーは、岡山県北エリアに数多く名所がある桜をイメージ。
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「SAKU美SAKU楽 (さくびさくら)」のネーミングは、500件以上の応募の中から選出されたそう。

美しさ、楽しさを「作」る、笑顔・花が「咲く」、その地の美しさや楽しさを探し求める「索」という3つの「SAKU」を取り入れ、淡いピンク色の車体カラーにマッチする愛着ある列車名としました。

公式サイトより

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先頭をかわいく彩るヘッドマーク。
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側面には、昔ながらの"サボ"もありました。ちなみにこのサボ、車内販売でレプリカを購入する事ができます。おみやげにいかが?
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車内は、座席は交換されているもののセミクロスシートの配置は普通列車時代と変わらず。座席の前にはテーブルが設置。このテーブル、簡易的であまり大きくないのが難点。他にも、ロングシート席は座席間隔が狭かったり、足元が狭かったりと、居住性は残念。
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優先座席があったり吊り革もあったりで、このまま普通列車としても使えそう。
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天井を見ると、昔懐かしい扇風機の姿が。柱にあるスイッチを押すと扇風機が動き出す仕組み。アテンダントさんからも使い方が案内されます。

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中吊りには、沿線の建部町出身の水彩画家、おかだ美保さんが描いた水彩画のポスター。

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車内に飾られたカラフルなのれんは、のれんの町として知られる真庭市勝山地区で作られたものです。

江戸時代から伝わる『かえし寿司』

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10時50分。「SAKU美SAKU楽2号」は「岡山駅」を発車。ホームでは多くの駅員さんによるお見送り。
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テーブルにはすでにお弁当がセットされています。「SAKU美SAKU楽」は旅行商品として発売されていて、乗車と食事がセットになっています。

「SAKU美SAKU楽」2号の食事は『岡山美作かえし寿司』。岡山駅前にあるホテルグランヴィアが監修し、岡山駅にもお店がある吾妻寿司の謹製。

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包み紙を開けると、錦糸卵の質素なちらし寿司。ここで、アテンダントさんの合図で皆さん一斉に箱をひっくり返します。
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あらびっくり!現れたのは豪華絢爛なちらし寿司!江戸時代初期、岡山には倹約令が出され贅沢が許されなかったそう。そこで、豪華な具材を隠すために庶民が考えたのが、この「かえし寿司」なのです。
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岡山では「ちらし寿司」が郷土料理として知られています。さらに「ばら寿司」「隠し寿司」「まつり寿司」など地域や世代によって呼び方も変わるのだそう。
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岡山のちらし寿司は、具材が大きく品目が多いのが特徴。エビ、タコ、アナゴ、さわらなど、瀬戸内海の旬魚がふんだんに詰まっています。
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どれもネタも新鮮で食べ応えがあり、大満足!

旭川に沿って走る津山線

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津山線は「旭川」に沿って走ります。
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途中玉柏〜牧山間の、旭川が望める絶景スポットではゆっくりと走ります。
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向こうに見える橋は山陽自動車道。穏やかな川の流れが、とってものどかに感じます。
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列車は「牧山駅」に到着。時刻表にはありませんが、ここでは約10分停車。ホームに降りる事ができます。
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山と川に挟まれた静かな駅。
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跨線橋を登ると、川の向こうにひまわり畑がチラッと見えました。
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乗客の皆さんが乗車し、再び静かな「牧山駅」の日常が戻ります。
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車窓に広がるのはのどかな風景。

福の町からのおみやげ

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列車は「福渡駅」に到着。ここでも約10分停車し、ホームに降りる事ができます。
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岡山市建部町にある「福渡駅」。津山線には縁起の良い駅名が多く、福渡駅もそのひとつ。津山線を走る快速列車の名前も「ことぶき」で、縁起が良いのです。
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そんな縁起の良い駅名にあやかって建部町では、縁起の良い町「福の町」として観光PRをされているのだそう。
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地元の皆さんのお見送りを受けながら、列車は「福渡駅」を発車。

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「福渡駅」で積み込まれたのは、建部町からのおみやげ。福の町をPRする、沿線の"いいもの"の詰め合わせ「福の袋」です。
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ポストカードは、建部町出身の水彩画家おかだ美保さんのデザイン。
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「おみくじ」と書かれた紙の中からは、ジビエのために解体されたあとに残った皮を活用した、ジビエレザー。シークレットデザインの招き猫が出てきた!
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岡山県産清水白桃を使った、のむヨーグルト。こちらも建部町で作られたもの。まろやかなヨーグルトの中に白桃のいい香りが広がって美味!
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車内販売では「SAKU美SAKU楽」のオリジナルグッズや沿線のおみやげが発売されています。ちなみにアルコール類は用意されていませんでした。
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あと、QRコードを読み取ってアンケートに答えると「SAKU美SAKU楽」特製のマスキングテープがプレゼント。カバンの中はおみやげ物でいっぱいです!

鉄道のまち津山

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岡山から約1時間30分。「SAKU美SAKU楽」は終点「津山駅」に到着。
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「津山駅」では横断幕を持った駅員さんがお出迎え!
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レトロな木造のホーム屋根に、ピンク色が鮮やかな「SAKU美SAKU楽」がよく映えます。
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おそらく国鉄時代から変わらない看板も残されていて、昔の趣きを感じます。
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車庫の向こうに見えるのは「津山まなびの鉄道館」。「SAKU美SAKU楽」の乗車と合わせて訪問するのもいいかも。
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改札口前でお出迎えしてくれたのは「くまなく・たびにゃん」。ゆるキャラグランプリにもエントリーされている、JR西日本岡山支社のゆるキャラです。
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駅前のロータリーで保存されている蒸気機関車は「C11 80号機」。かつては市内の小学校で保存されていたものを、2017年にこの広場に移設されました。

ミシュラン一つ星シェフのイロドリちらし

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今度は、津山駅12時52分発の「SAKU美SAKU楽1号」に乗車します!

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駅員さんのお見送りを受けながら「SAKU美SAKU楽」は「津山駅」を発車。
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すでにテーブルにはお弁当が用意されています。「SAKU美SAKU楽」1号の食事は『岡山県北イロドリちらし』。ミシュランガイド2021特別版で一つ星を獲得した「ristoranteTerada」のオーナーシェフ寺田真紀夫氏の監修。それでは、オープン。
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おぉー!イロドリ鮮やか!美味しそう!
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とっても華やかなちらし寿司。ズッキーニの揚げ浸し、茄子の味噌田楽、椎茸のワイン煮、作州黒豆など、瀬戸内の食材を使った料理がたっぷり盛られています。
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黒毛和牛のローストビーフ。とっても柔らかくて、脂のサシが口の中で溶けるよう。もちろん肉の旨みも濃厚。なんと10切れも入っていて食べ応えがあります!
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パプリカ入りのオムレツ。アンチョビの香り広がるマッシュポテト。こちらも美味でした!
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このお弁当、本当に美味しかった。今まで列車の中で食べたお弁当の中では、個人的に1、2を争います。往路のちらし寿司も含めて「SAKU美SAKU楽」のお料理はレベルが高い!

沿線のスイーツが盛り沢山

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列車は「亀甲駅」に到着。「SAKU美SAKU楽」1号は途中亀甲と弓削に停車しますが、いずれも停車時間が短くてホームに降りることはできません。「亀甲駅」といえば、駅名にちなんだ亀の甲羅の駅舎が有名ですが、こちらは地元の方がホームから写真で紹介。
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車内には地元の方が乗り込み「亀甲駅」がある美咲町をPR。たまごかけご飯を広めた岸田吟香(天保4年生~明治38年)が美咲町だった事から、たまごかけご飯で町おこし。中でも「食堂かめっち。」では500円で食べ放題なのだとか。
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「亀甲駅」では美咲町からのおみやげが積み込まれました。2種類のスイーツ。
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ひとつめは、たまごかけご飯のたまごに見立てた「美咲の黄身だんご」。もちもちのお餅の中には濃厚なカスタード。間違いなく美味しいやつ!
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もうひとつは、美咲町出身のアイデア料理研究家makoさん監修の、美咲町のブルーベリーを使ったバターサンド。サクサクのクッキーに挟まれた濃厚なブルーベリークリームは、相性抜群!
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続いて、岡山県最古の木造駅舎がある「弓削駅」に到着。
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こちらで積み込まれたのは、弓削駅がある久米南町にある「道の駅くめなん」で発売されている「ミルクセーキ」。久米南町特産のゆずと、凍らせた豆乳の氷。ゆずの香りが口いっぱいに広がります。1号は食べるものでテーブルがいっぱい。食べ鉄にはもってこいの列車です!
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列車はのどかな風景の中を順調に走ります。
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この日の乗客は7人。夏休みにかけてどんどん混み合うとは思いますが、認知度はこれからでしょうか。今日は乗客が少ないからと、チェキで記念写真のサービス。こうした時のコンテンツをちゃんと用意しているのもいいですね。
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オレンジ色の「キハ40」が見えると、終点岡山はまもなく。
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14時12分。「SAKU美SAKU楽」1号は終点「岡山駅」に到着。列車は折り返し「SAKU美SAKU楽」4号として再び津山へと向かいます。

岡山デスティネーションキャンペーンに合わせて、岡山県北エリアへのアクセスとして登場した「SAKU美SAKU楽」。皆さんもぜひ乗車してみては!

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SAKU美SAKU楽公式サイト

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