マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

楽しいリゾート列車 美味しいレストラン列車

JR九州の「かんぱち・いちろく」|火曜日 別府・大分発博多行きいちろく号の旅

鉄道コム

f:id:masa-tetsudo:20240908090840j:image

2024年4月26日にデビューした、JR九州のD&S列車「かんぱち・いちろく」。今回は火曜日に別府駅を発車する「いちろく号」に乗車。ゆふ高原線の雄大な風景を眺めながら、地元の食材を使った絶品フレンチを楽しみました!

*2024年9月の情報を基に作成しています

 

博多〜由布院・大分・別府間を1日1便 約5時間の旅


f:id:masa-tetsudo:20240908090836j:image

旅のスタートは大分県の「別府駅」から。
f:id:masa-tetsudo:20240908090855j:image

「いちろく号」は11:00に別府駅を発車。前日から別府温泉に宿泊すれば、チェックアウト時間にはぴったりですね。

f:id:masa-tetsudo:20240908090832j:image

「かんぱち・いちろく」は博多と由布院・大分・別府を結ぶ観光列車。博多駅発は「かんぱち号」(月・水・土曜日)、別府駅発は「いちろく号」(火・金・日曜日)として1日片道1便、約5時間の旅です。

 

ゆふ高原線の風土を味わう列車


f:id:masa-tetsudo:20240908090852j:image

「かんぱち・いちろく」という名称は、ゆふ高原線(久大本線)の開通に寄与した麻生観八(あそうかんぱち)氏、衞藤一六(えとういちろく)氏の名前に由来しているのだそう。

f:id:masa-tetsudo:20240908091835j:image

デザインは、これまでJR九州の列車のデザインを手掛けてきた水戸岡鋭治氏から、鹿児島市のデザイン会社「IFOO」に変わりました。

艶のあるブラックがひときわ目を惹くボディ。ゴールドのラインは、ゆふ高原線の線形と駅名がデザインされています。
f:id:masa-tetsudo:20240908090848j:image

それでは車内に乗り込みましょう!「かんぱち・いちろく」は1号車と3号車が客室、2号車は「ラウンジ杉」の3両編成です。まずは、私が乗車する3号車へ。

f:id:masa-tetsudo:20240908092404j:image

おぉー!とっても素敵な空間!平野や山々を思わせる緑と青をベースに木材が随所に使われた、落ち着いた空間です。

f:id:masa-tetsudo:20240908092346j:imagef:id:masa-tetsudo:20240908092349j:image

2人掛けと4人掛けのボックスシートが並びます。
f:id:masa-tetsudo:20240908092353j:image

シートを囲むように高い背もたれなので、半個室のよう。隣席がまったく気になりませんでした。

f:id:masa-tetsudo:20240908092400j:image

テーブルには福岡県産の杉が使われているそう。
f:id:masa-tetsudo:20240908092357j:image

細かなところにもおしゃれなデザインが光ります。
f:id:masa-tetsudo:20240908093018j:image

続いては2号車の「ラウンジ杉」へ。何これ!めちゃくちゃおしゃれ!!
f:id:masa-tetsudo:20240908093013j:image

ひときわ存在感を放つのが、樹齢約250年の杉を使った約8mの一枚板カウンター。
f:id:masa-tetsudo:20240908093022j:image

天井は、沿線の日田の風物詩である底霧をイメージしています。
f:id:masa-tetsudo:20240908093025j:image

「ラウンジ杉」では、グッズや飲食の販売しています。通路側の大きな窓から、沿線の景色を楽しむのもいいですね!

f:id:masa-tetsudo:20240908093610j:image

1号車は、赤色が鮮やかな3人掛けのソファーが並びます。別府の火山や温泉をモチーフにしているのだそう。こちらも背もたれが高いので、前後の乗客を気にせず過ごせそうですね。

f:id:masa-tetsudo:20240908093913j:image
f:id:masa-tetsudo:20240908093905j:image

車内を巡っていると、座席の窓枠や乗降口に飾られたアート作品が目にとまりました。「かんぱち・いちろく」では、福岡や大分で活躍する10組のアーティストが製作した全24作品が車内を彩っています。

 

沿線の食材を使った豪華フレンチBOX

 

f:id:masa-tetsudo:20240908094230j:image

11時。「いちろく号」は別府駅を発車。山の列車というイメージをもつ「かんぱち・いちろく」ですが、旅のスタートの車窓は別府湾の海です。

この後列車は「大分駅」に停車。大分からの乗客を迎え入れ、いよいよゆふ高原線へと入ります。
f:id:masa-tetsudo:20240908094226j:image

「かんぱち・いちろく」の大きな魅力のひとつが、豪華なお食事です!かわいいランチョンマットをテーブルに広げると、客室乗務員さんがお重を置いてくれます。
f:id:masa-tetsudo:20240908094245j:image

まるで玉手箱みたい!日田杉で作られた特製のお重。上面に地元福岡の小石原焼の陶板がはめ込まれています。

「かんぱち・いちろく」では、福岡・大分の飲食店が、それぞれ曜日毎に異なる味を提供します。火曜日は、大分市に店を構えるフレンチレストラン「Tomo Clover(トモ クローバー)」が手掛けたお食事です。それでは、オープン!
f:id:masa-tetsudo:20240908094219j:image

おぉー!美味しそう!
f:id:masa-tetsudo:20240908094234j:imagef:id:masa-tetsudo:20240908094238j:image
f:id:masa-tetsudo:20240908094248j:image

ゆふ高原線の夏野菜と国東タコのバジルマリネ。臼杵のトラフグはエスカベッシュに。肉は3種。大分冠地どりのロースト、とんとこ豚肩ロースグリル、大分米仕上牛ホホ肉のブレゼ。

f:id:masa-tetsudo:20240908094241j:image

玖珠米と豊後産のサフランを使ったピラフは、湯布院のアスパラと鮎とともに。沿線の食材をフレンチの技法で調理した料理の数々。舌も心も大満足です!

 

雄大な車窓と地元の皆さんとのふれあい

 

f:id:masa-tetsudo:20240909082925j:image

右手に由布岳を望みながら走る列車。このあたりは、由布院に鉄道を通すため由布院盆地の中を大きくU字状にカーブしています。誘致に尽力し、かんぱちいちろくの列車名にもなった湯布院出身の有力者・衛藤一六氏の名をとって「一六曲がり」と呼ばれています。

f:id:masa-tetsudo:20240909082558j:image

列車は「由布院駅」に到着。「いちろく号」は由布院駅から乗車することもできます。ここでは「ゆふいんの森号」と行き違い。
f:id:masa-tetsudo:20240909082603j:image

名瀑「慈恩の滝」では徐行運転。雄大な滝の姿をじっくりと望むことができました。
f:id:masa-tetsudo:20240909082546j:imagef:id:masa-tetsudo:20240909082611j:image

列車は「天ヶ瀬駅」に到着。ここは「いちろく号」のおもてなし駅になっています。

f:id:masa-tetsudo:20240909082607j:image

ふたつめのおもてなし駅は「うきは駅」。
f:id:masa-tetsudo:20240909082554j:image

「うきは駅」で購入した、ぶどうジュース。ぶどうの味そのまま!美味しい!
f:id:masa-tetsudo:20240909082615j:imagef:id:masa-tetsudo:20240909082550j:image

2号車の「ラウンジ杉」では、ドリンクやデザート、沿線の特産品などが販売されています。季節のジェラートとアイスコーヒーも購入しておやつタイム。季節によって味が変わるジェラート、この日はカラメルりんごのアイスでした。

 

ラウンジ杉で旅を振り返る

 

f:id:masa-tetsudo:20240909084115j:image

終点が近づく頃、車内アナウンスがあり乗客が「ラウンジ杉」に集まってきました。ミラーサイネージの映像眺めながら、客室乗務員さんのナビゲートで旅を振り返り。思い出をひときわ感慨深いものにしてくれました。
f:id:masa-tetsudo:20240909084111j:image

15時47分。「いちろく号」は終点「博多駅」に到着。別府から4時間47分の長旅でしたが、居心地のよい空間、豪華な食事、雄大な車窓、そしておもてなし駅でのふれあいと、退屈する暇もないぐらい充実した時間を過ごすことができました。

皆さんもぜひ「かんぱち・いちろく」に乗車してみては!

関連リンク

かんぱちいちろく公式サイト

www.jrkyushu-kanpachiichiroku.jp