JR東日本の「海里」は新潟〜酒田間を走る観光列車。海里限定の特製弁当と日本海の景観を眺めながら「海里」の旅を楽しんできました!
*2021年5月の情報を基に作成しています
- 多彩なシートとゆったりした売店スペース
- 海里の車内限定弁当「加賀屋御膳」
- 澄み切った碧い海の日本海
- 特急に道を譲りのどかな里へ
- 酒田観光を楽しみ復路の「海里」に乗車
- 海里の車内限定弁当「庄内弁」
- 朝とは違った姿を見せる日本海
- 関連リンク
多彩なシートとゆったりした売店スペース
旅の始まりは「新潟駅」から。「海里」の発車は10時11分。
まだ真新しい高架ホームに「海里」が入線!
「海里」は改造車両ではなく、すべて新造された4両編成。
先頭の窓はとっても大きくて景色が見やすそう!
まるで往年の特急マークのように、正面に輝くエンブレム。カッコいい!
新潟・庄内エリアの海や里の美味しいものや景観を楽しめるように、列車名に「海」と「里」を入れて「海里」となったのだそう。
よーく見ると車体の側面にもエンブレムのデザインが。この感じ、とってもおしゃれ!
車掌さんと銅鑼の合図でドアオープン。では、車内へ。
今回は2号車のコンパートメント席を取りました。この通路の雰囲気、まるで寝台特急みたい。
夕日をイメージしたような明かりが、またおしゃれ。
座席は、テーブルを挟んで2人掛けのシートが向かい合わせ。
この座席、実は秘密があって…
なんとフラットになるのです!
フラットにすれば足を伸ばしてのびのびと。大きな窓からゆったり景色が楽しめますね。
1号車はリクライニングシートの座席。運転席の後ろはフリースペース。酒田行きの時は先頭になるので、大きな窓から素晴らしい景色が眺められそう。
3号車には売店。
ドリンクやお菓子の他、海里のオリジナルグッズが販売されています。
売店の隣も広々としたフリースペース。ここでイベントを催したりするのだとか。1両まるまる座席がないとは、なんて贅沢な造りなんでしょう!
スタンプ台がありました。記念乗車証にスタンプして旅の記念に。
4号車は「ダイニング」と言って、食事とドリンクがセットになった旅行商品として発売されます。食事の内容は公式サイトで紹介されていますが、とっても美味しそうなのです!いつかダイニング車両で海里の旅を楽しみたい!
海里の車内限定弁当「加賀屋御膳」
「海里」はゆっくりと「新潟駅」を離れます。
しばらくすると、のどかな田園風景が広がってきました。
まだ発車したばかりですが、そろそろご飯タイム!新潟駅を発車後すぐに売店でお弁当を受け取りました。
その名も「海里特製 加賀屋御膳」。1855(安政2)年創業の「新潟 加賀屋」の食品を使った特製弁当。こちらは、酒田行き下り列車限定で3日前までに予約が必要です。
おぉー!美しい盛り付け!美味しそう!
どーんと目立つのが厚切りのキングサーモン。新潟で作られる越後味噌の味噌漬け。脂の乗ったサーモンに味噌の味わいがしっかり染み込んでいます。
いくらの醤油漬け。プチプチと新鮮ないくらに濃厚な醤油が絡み、ご飯がススム!
3種類のお惣菜。素朴な味わいの松前漬。帆立とクリームチーズというオリジナリティ溢れる組み合わせは意外にもマッチ。繊維質な帆立の食感がいいアクセント。
ご飯は、魚沼産の中でも一番美味しいとされる旧塩沢町のお米だけを使ったコシヒカリ。キラキラと輝くツヤ。お米本来の旨み。冷めていても粘りがしっかりあります。どれも美味しかった!大満足です!
澄み切った碧い海の日本海
美味しいお弁当を食べてるうちに外の景色は一変。海だ!
下を除けば波打ち際。海の底まで見えるほど透き通っています。
先頭の展望スペースへ。大きな窓には広がる日本海。いい眺め!
列車は「桑川駅」に到着。ここでは20分の停車時間。
駅に併設された道の駅や、海岸のすぐ際まで行くことができます。
澄み切った碧い海。美しい!
海のそばまで降りれば、波しぶきが目の前に。日本海らしい荒い波が打ち寄せます。
道の駅の2階に通じる歩道橋からもこの絶景。
観光列車の「海里」だからこそ見られる景観。これだけでも乗る価値があります。
ゆっくり海を眺めていたら、あっという間に発車時間が近づいてきました。乗車の前に、道の駅で「海里」の停車時間限定で発売している「日本海ソフトクリーム」を購入。車内で頂きます。
爽やかなブルーが美しいソフトクリームに振りかけられているのは、ここ笹川で作られた山ぶどう塩。山ぶどうの果汁を加えた塩は、甘いソフトクリームにいいアクセント。美味しい!
「桑川駅」を発車した列車は「笹川流れ」と呼ばれるビュースポットをゆっくりと通過。
国指定の名勝、天然記念物にも指定された笹川流れ。日本海の荒波の侵食によりできた奇岩や洞窟など、変化に富んだ景観が広がります。
笹川流れをゆっくり走る「海里」。澄み切った青い海が美しい。来てよかった! pic.twitter.com/rNdJgmxkKE
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年5月29日
特急に道を譲りのどかな里へ
列車は「あつみ温泉駅」に到着。
観光停車や徐行をしながらゆっくり走る「海里」は、ここで「特急いなほ」に道を譲ります。やってきたのはめずらしいハマナス色でした!
海を離れた「海里」の車窓は再び"里"の風景へ。のどかな庄内平野の田園風景が広がります。
最上川を渡ればまもなく終点の酒田です。
酒田観光を楽しみ復路の「海里」に乗車
13時20分。「海里」は終点「酒田駅」に到着。
「酒田駅」がある酒田市は、古くから日本海の海上交易と最上川の舟運の要として発展してきました。
復路の「海里」の発車までは約1時間30分。駅前のレンタサイクルを使えば「山居倉庫」といった観光地に立ち寄ることもできるでしょう。
それでは酒田15時発の「海里」に乗って新潟へ!
復路はリクライニングシートが並ぶ1号車に乗車します。
頭上にあるモニターではスペシャルムービー「海里ができるまで」が放映中。景色がいい区間では前面展望が流れていました。
田植えが終わった庄内平野を走る「海里」。
「鶴岡駅」に到着。
ここでは約30分の停車時間があるので、駅前にある物産館「フーデバー」へ足を伸ばしてみましょう。
庄内地方の食材やおみやげなどがたくさん並んでいました。あれやこれやと色々買っちゃった!
駅に戻ってしばし写真撮影。
反対側のホームから床下を見学。「海里」は「HB-E300」と言う車両で、ハイブリッドエンジンを搭載しているのだそう。自動車と同じで環境にも優しいのでしょうね!
海里発車!最初電車の音だけど途中からディーゼルエンジンが響き渡って、なるほどハイブリッドだなー pic.twitter.com/9TvtKrBv6t
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年5月29日
海里の車内限定弁当「庄内弁」
復路でも、海里の車内限定の特製弁当を頂きました!
その名も「海里特製 庄内弁」。食の都庄内親善大使の土岐正富氏監修、庄内の豊富な食材を活かしたお弁当なのだそう。では、オープン。
おぉー!美味しそう!食材たっぷり!
庄内地方の遊佐町で放流されオホーツク海で水揚げされる高級鮭「めじか」。これをあみえび魚醤に漬けて蒸し焼きに。香ばしい鮭の味わいが口の中に広がります。
もっちりとしたご飯は山形のブランド米、つや姫。だだちゃ豆の食感がアクセントになった、ユニークで美味しいご飯!
山形牛のローストビーフ。柔らかくて肉の旨み濃厚!魚の味噌粕漬け、風味豊かな味わいはご飯にもお酒にもぴったり。
郷土料理のお惣菜が3種類。"ぜんまい"の煮物、"青みず"という山菜のおひたし、鶴岡の伝統食材"どんごえ"と庄内麩の炒め煮。
温海の伝統野菜"赤かぶ"の漬物。鶴岡の民田地区で採れる"民田なす"はピリリと辛いからし漬に。
庄内地方にはこんなにも美味しい食材がいっぱいあるんだ!という発見とその美味しさに感激した「海里特製 庄内弁」でした。
「日本海ビューダイニング」の別名をもつ「海里」の魅力を十分楽しむには、ぜひ特製弁当を予約するのがおすすめです!
朝とは違った姿を見せる日本海
海の見える区間にやってきた「海里」。
夕日会館のある「桑川駅」。復路では29分停車します。
夕日が沈もうとする時間帯。朝とはまた違った姿を見せる日本海。
夕日を浴びてキラキラと輝く海。美しい。
潮の香りとともに、しばし海に見惚れる時間。
夕日会館に戻り今度は2階にあるレストランへ。復路の「海里」が停車する29分間限定で頂ける「あおさのみそ汁」をオーダー。
日本海で採れたあおさがたっぷり。磯の香りが口の中いっぱいに広がります。美味しい!
夕日を浴びて、オレンジがより明るく見える「海里」を撮影し、車内へと戻ります。
桑川を発車すると新潟まではあと1時間。
前面展望を映すモニターには燃える夕日が映し出されていました。直接この目で見られればよかったが…
18時31分。「海里」は約3時間30分の復路の旅を終えて、終点「新潟駅」に到着。
日本海の美しい"海"のどかな"里"を眺めながら、"海"の幸"里"の幸を味わう旅。皆さんもぜひ「海里」の旅を楽しんでみては?
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