2022年4月にリニューアルした、JR四国のものがたり列車。愛媛県の「愛ある伊予灘線」を走る「伊予灘ものがたり」に乗ってきました!
*2022年11月の情報を基に作成しています
- 新しくなった伊予灘ものがたり車両
- ヨーヨーキッチン!の旬彩モーニング
- 伊予灘の海に沿って走る愛ある伊予灘線
- 地元のみなさんの熱烈な歓迎
- レストランからりの和杉膳
- 伊予灘ものがたりは新時代へ
- 関連リンク
新しくなった伊予灘ものがたり車両
旅のスタートは「松山駅」から。今回は松山駅8時26分発の「大洲編」そして伊予大洲駅10時57分発の「双海編」に乗車します。
伊予灘ものがたりがミュージックホーン鳴らしながら入線してくるところ好き。 pic.twitter.com/cbDnzSiyWo
— マサテツ (@masatetsudo) 2022年11月6日
ミュージックホーン高らかに「伊予灘ものがたり」が入線してきました!
「伊予灘ものがたり」は2022年4月にリニューアル。以前の「キハ40」から「キハ185系」と呼ばれる車両に変わりました。先頭1号車は、伊予灘を染める夕焼けを思わせる茜色。
後方3号車は、降り注ぐ太陽や愛媛県名産の柑橘をイメージ。どちらの車両もカッコいい!
先頭を飾るのは、伊予灘ものがたりのシンボルマーク。これからどんな旅が待っているのか、わくわくしますね!
それでは車内へ。
おぉー!すごくおしゃれ!
座席は、1人掛けカウンター席、2人掛けテーブル席、4人掛けテーブル席とバラエティ豊か。
山側のテーブル席は一段高くなっていて、海が望みやすくなっています。
窓も大きくて景色が見やすそう!
よーく見ると、照明がみかんのカタチになっていました。かわいい!
ヨーヨーキッチン!の旬彩モーニング
8時26分。大勢のスタッフさんのお見送りを受けながら、列車は「松山駅」を発車。
朝の早い時間帯にも関わらず、車内はほぼ満席です。
しばらくすると、事前予約制の食事の準備が始まりました。「伊予灘ものがたり」では4日前までの予約で、地元の食材等を使った食事をいただくことができます。食事券はJR四国のみどりの窓口などで購入。「tabiwa by WESTER」からネット予約も可能です。
「大洲編」の食事は、松山市にある「ヨーヨーキッチン!」の「朝のひとときを味わう旬彩モーニング」。
おしゃれな木の器が登場。では、オープン。
おぉー!彩り鮮やか!美味しそう!
契約農家の今井さんから届く野菜を使ったサラダ。どの野菜も新鮮なのがすごくわかる!ドレッシングは、自家製コチュジャンドレッシング。辛さはほとんどなく、コリアンテイストな味わいが野菜の美味しさを引き立てます。
みかんの皮を加えた飼料を食べた鶏から生まれた「媛っ娘みかんたまご」はスパニッシュオムレツに。愛媛県産の真鯛のフライはハニーマスタードソースと和えて。グリルした野菜もたっぷり。
パンは、松山市にあるベーカリー「アルムのパン」のパン。サワークリームを添えたショコラブレッド。ほんのり香る柚子や、ピンクペッパーがいいアクセント。
フランスのデザート菓子、ブランマンジェ。中には愛媛県産の「はだか麦」入りで、香ばしい麦の香りが広がります。
温かいお食事も用意されます。砥部焼のかわいい器の中には、愛媛県の銘柄鶏「松山どり」を使ったクリームシチュー。ぷりぷりで柔らかい鶏肉がゴロゴロ入っています。ペースト状にしたカリフラワーや冬野菜もたっぷり。身体も心も温まる美味しさです。
食後はホットコーヒーを。「伊予灘ものがたり」の器には、愛媛県砥部町の陶磁器「砥部焼」が使われています。車内で用意されているコーヒーカップはいくつか種類があるようで、どの器がやってくるかはお楽しみ。
伊予灘の海に沿って走る愛ある伊予灘線
列車は「坊ちゃんスタジアム」が目の前にある「市坪駅」を通過。
様々な列車が止まっているのは「松山運転所」。
向井原駅で特急列車が走る山線と別れ、伊予灘の海沿いを走る「愛ある伊予灘線」へと入って行きます。遠くにチラリと海が見えてきました。
車窓には伊予灘の美しい海!今日は天気も良くて最高の眺め!
運転席の隣にはスペースがあって、前面展望も楽しめます。
列車は「下灘駅」に到着。ここで約10分停車します。
海が目の前に広がる「下灘駅」。かつて青春18きっぷのポスターにも採用された、日本で有名な海に近い駅です。
穏やかな海に見惚れていると、そろそろ発車の時間。車両から流れるミュージックホーンを合図に車内へ戻ります。
車窓に日本最古の道路可動橋である長浜大橋、通称赤橋が見えてくると、列車は伊予灘とお別れ。
地元のみなさんの熱烈な歓迎
ここから先は肘川沿いを走って行きます。
川の向こうから手を振ってくれている人が!
沿線の住民の皆さんのお見送りがすごい!
道路の向こう側からも!
「だんだん」は伊予の方言で「ありがとう」。「伊予灘ものがたり」の運行日には必ず盛大にお見送りしてくれるのです。
「五郎駅」をゆっくり通過する列車。ホームにはなんとたぬき駅長の姿が!なんでも、駅長が居た時代に野生のたぬきを餌付けしていたそうで、今でもたぬきがいる駅としてアピールしているのだそう。
窓越しに手を振り合う姿。声は届かなくても心でふれあえる。そんな気がします。
地域の人たちとのふれあいは、四国のものがたり列車の醍醐味でもあるのです。
松山から約2時間。列車は終点「伊予大洲駅」に到着。
ホームでは甲冑姿の人がお出迎え。なんと大洲城の館長さんなんだそう。
「伊予灘ものがたり」に乗車したあとは、大洲城や城下町の散策に出かけるのも良いでしょう。
レストランからりの和杉膳
再び「伊予灘ものがたり」に乗車。
今度は「伊予大洲駅」を10時57分発の「双海編」で松山へ向かいます。
早速車内では、事前予約制の食事の準備がスタート。「双海編」でいただけるのは、内子町にある「レストランからり」の「内子杉の木箱で彩る和杉膳」。
杉の木のいい香りがする、大きな御重がやってきました。では、オープン。
おぉー!おかずぎっしり!美味しそう!
立派な有頭エビ。その横にはスパイスが効いた豚挽肉の香味焼き。ねっとり食感に香ばしい香り広がる海老芋と、肉厚な椎茸の旨煮。柿と舞茸と海老は白和えに。
柚子胡椒で焼かれた若鶏。パイ生地で包まれたのはトマト味のソース。ぷりっと弾力のある山芋豆腐はカニ身のあんかけで。
胡麻で和えた小松菜とあさり。いかの菊花巻と紅鮭の小川巻。
愛媛県産の鰤の幽庵焼き。ほろほろと柔らかい身にほんのり柑橘の香りが広がり、ぶりの旨みも濃厚。
バッテラは、酢締めした鯖と白板昆布を重ねた押し寿司。
メニューの中には温かいお料理も。くも子の茶碗蒸し。くも子とは、たらの白子のこと。
愛媛県産の真鯛が入ったすまし汁。
品数が豊富で豪華!どの料理も手が込んでいて美味しい!リニューアル後から温かい料理が提供されるようになったのがいいですね。大満足でした!
食事をいただきながら窓の向こうを見ると、そこには伊予灘の海。美味しい料理と絶景の両方が楽しめるのは最高ですね!
伊予灘ものがたりは新時代へ
列車は「下灘駅」に到着。朝と違って、列車に向かって陽当たりがよくなっていました。
伊予灘をバックに「伊予灘ものがたり」を。列車のカラーのように、夕陽に染まる伊予灘も見てみたいですね。
「伊予上灘駅」に到着。「双海編」はここで約10分停車時間があります。反対側のホームに来れば編成全体を写真に収めることができるので、おすすめ!
ここではかわいいワンちゃんたちがお出迎え!駅長さんの帽子まで被ってる!
立派な大漁旗を大きく振ってお見送り。「伊予灘ものがたり」は地域の皆さんの手によって支えられているのです。
名残惜しいですが、もうすぐ伊予灘ともお別れ。内子を経由してきた山線と合流し、終点松山を目指して走ります。
13時1分。列車は終点「松山駅」に到着。
新しくなった「伊予灘ものがたり」は、客席が広くなって座席の間隔もゆったり。窓も大きくなったので眺めもよくなりました。料理の提供店はリニューアル前と変わっていませんが、温かい料理が提供できるようになって格段にレベルアップしました。何より地域の皆さんとのふれあいは変わらず、温かく熱烈な歓迎には本当に感激です。皆さんも新しくなった「伊予灘ものがたり」にぜひ乗車してみては!
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