今回は岐阜県の「明知鉄道」で開催された「気動車体験運転」に参加。憧れの運転士気分を体感してきました！
＊2021年4月時点の情報を基に作成しています
アケチ10形の中で事前講習
明知鉄道の始発駅「恵那駅」までは中央線で約1時間10分。明知鉄道のキャラクター、てつじいがお出迎え。
やってきたのは、最新型の「アケチ100形」。先ほどの自販機は、アケチ100形のカラーだったんですね！
恵那から明智までは約50分。体験運転が開催される「明智駅」に到着。受付を済ませると早速検修庫へ移動します。
おぉー！間近で見る列車はデカい！そしてヘッドマーク付き！
体験運転する車両は「アケチ10形」。1998年から導入された車両で、4両が活躍しています。
まずは事前講習から。教室は気動車の中です。
講習の教科書。
安全綱領、気動車の仕組みについて学びます。
運転に必要な機器の取扱方
続いては、実際に機器をさわりながら取扱方の説明。
これが運転席。ここに座って運転するなんて、夢のよう！
奥の白いバーがマスコン。
ブレーキ。
2つのレバーは「前進するか行進するか」「エンジンを変速か直結か」のスイッチ。
圧力計が2つ。
ここ、結構大事なスイッチ。
進行方向か、そうでないかを切り替えるスイッチ。これは鍵をさして切り替えるやつですね。
一番奥が、車のサイドブレーキみたいなやつ。その隣が、踏んでおかないとブレーキがかかる「デッドマン」。右側にちょこんとあるのが空気笛。
いっぱい頭を使ってお腹が空いた！ここで昼食タイム。初回の体験運転では昼食が付きます。
昼食は駅近くにある物産館の食堂へ。運転士さんおすすめの「から揚げ丼」。これ、めちゃくちゃ美味しかった！から揚げとご飯の間に、ごぼうが入ったとろとろの餡がかかってるんです。よくある「お弁当」じゃないのも素敵！
まずは出庫点検から
再び検修庫へ戻り、午後から参加の方(2回目以降の方)と合流。いよいよ体験運転の開始です！
気動車のエンジン起動が聞けるのも体験運転ならでは。#明知鉄道 pic.twitter.com/6t1PJG1DXs
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年4月26日
でもその前に。列車は急に動かせません。まずはエンジンをかけるところから。
続いては車両の点検。
列車を出庫する際はこのように毎回点検をする事で安全が保たれているのです。
普段なら見られない機器も見せて頂きました。この蓋を開けると…
中にはバッテリーが。
軽油を入れる給油口。ちなみに1両に入る軽油の量はなんと約400ℓ。
大きな缶は空気を溜めるところ。
気動車の要、エンジン！アケチ10形は気筒が6つある「6気筒エンジン」。
砂が入ったボックス。
勾配が多い明知鉄道で必須の砂撒き装置。特に雨の日は空転して大変なんだって！この管の先から砂が撒かれるのです。
車輪。その前には障害物を跳ね除ける拝障器。
車両からニョ〜ンと伸びたこれは、連結した時に電気系統を繋ぐやつ。
赤いのは手歯止め。車両が動かないように、車輪に咬まします。
アケチ10形を体験運転
ここまで点検が終わり、ようやく運転台へ。
先ほど説明して頂いた通り、スイッチを整備し、ブレーキの試験。
出発信号の進行現示を確認。いよいよ出発です！
マスコンとブレーキを華麗に操る運転士さん。
使われなくなった車両を横目に、10km/h程度で走ります。たった10km/hかと思いますが、体感では結構速く感じます。
停止位置目標が見えてきました。上り勾配なので早くブレーキをかけると止まってしまいます。
◯が運転台の横にぴったり付けば上等。でも、なかなか上手くはいきません。
出発進行！#明知鉄道 #体験運転 pic.twitter.com/sRMh8jj5pR
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年4月25日
復路は検修庫へ向けて。今度は下り勾配。自然と速度が上がるので、ブレーキをかけながら慎重に。
C11にぶつからないように！
◯印が停止位置。ブレーキをうまくかけながらぴったり合わせるのが難しい… #明知鉄道 #体験運転 pic.twitter.com/bLq7aLx4ix
— マサテツ (@masatetsudo) 2021年4月25日
他の方が体験している間も、皆さん運転の様子を見学。
出庫点検、スイッチ整備、そして運転と、まるで本物の運転士さんのようにひと通り体験させて頂ける、明知鉄道の運転体験。口コミを見ていると、特に出庫点検まで体験できるところは少ないそうです。
とても丁寧に説明して下さるので、鉄道ファンだけでなく誰でも楽しめると思います。時速10kmで150mを1往復する夢のような時間！皆さんも体験してみては？
蒸気機関車が保存される検修庫を見学
体験運転中には、検修庫内の見学もさせて頂きました。まずは、車庫の奥に留め置かれた蒸気機関車「C12 244」。圧縮空気が動力ですが、ちゃんと動くのです！
明智小学校で大切に保存されていたC12 244は2013年に明知鉄道にやってきました。
SLの体験運転ができたり、体験乗車できるイベントも定期的に開催されています。SLの体験運転は全国的にみてもかなり珍しい！
この車両は最新型のアケチ100形。
安全第一。
奥にはアケチ10形。
検修庫から見る外の風景。線路の下が空洞なのは床下を点検するため。
整理整頓された道具。
月曜日以外運行している「急行大正ロマン号」のヘッドマーク。
ちょうど「寒天列車」が帰ってきました。沿線名産の寒天を使った料理の数々。美味しかった！
明智光秀ゆかりの恵那市にちなんだ、明智光秀ラッピング列車。
給油スタンド。
分岐器。
注意看板。
安全に気をつけながら、自由に見学させて頂きました。ありがとうございました。
ポイントを貯めてプレゼントをGET、特別な体験運転も
最後に頂いたのが、ポイントカード。1回参加する毎に1ポイントで、貯まった数に応じて制帽や階級モールが貰えるんだって！頑張って貯めなきゃ！
おみやげに、なんと運転時刻表のレプリカを頂きました！嬉しい！
体験運転会を終えた頃、車庫では次の恵那行きを担当するアケチ100形が出庫点検中。
ちなみに体験運転3回目以上の人は、アケチ100形の体験運転に参加できるのだそう。
また参加しなきゃ！と心に誓い、再び列車に乗って明智駅を離れます。
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