5日間かけて九州を一周するJR九州のD&S列車「36ぷらす3」。今回は大分発博多行きの「青の路」に乗車。約6時間の旅を楽しんできました!
*2023年4月の情報を基に作成しています
▽36ぷらす3のまとめ記事はこちら!
黒い787系に乗って博多へ
今回乗車する「青の路」は「大分駅」を10時48分に発車。日豊本線を北上し「門司港駅」へ。ここで折返し、終点「博多駅」には16時42分に到着。約6時間の旅です。
ホームにはすでに「36ぷらす3」が停車していました。
今回乗車したのは5号車。「36ぷらす3」の「黒い787系」車内の様子などはこちらで紹介しています!
列車は「大分駅」を発車。発車後すぐ車窓に見えてきたのは別府湾。穏やかな海の景色がしばらく続きます。
約5分ほどで、温泉のまち「別府駅」に到着。
ここでも乗客を迎え入れ、いよいよ列車は博多を目指して走ります。
「別府駅」を発車すると、車両にアテンダントさんが来て旅の始まりの挨拶。
記念乗車証と「青の路」の7つのエピソードを紹介するリーフレットが配られました。
地元の皆さんとふれあえるおもてなし停車
別府から約20分。列車は「杵築駅」に到着。ここでは『おもてなし停車』と言って、地元の皆さんからのおもてなしが待っています。
ホームでは、杵築市の名産品の販売が。
和菓子や洋菓子と、美味しそうなスイーツもたくさん並んでいました!
ここでは「ソニック」に先を譲ります。この先も特急や普通列車に追い越されながら、急がずゆっくりと走っていきます。
のどかな車窓。田植えが終わり、青々とした稲が田んぼ一面に広がっていました。
列車は次のおもてなし停車駅「中津駅」に到着。ホームでは中津市のゆるキャラ『くろかんくん』がお出迎え。
ホームで始まったのは書と笛の共演!書道家の竹内小梅さんと笛奏者サモハンさんが、笛の生演奏と書でコラボ。それぞれにおもてなしをされたことはあるそうですが、コラボするのは初めてとのこと!
竹内小梅さんは日本書芸院展で特別賞を2年連続受賞された凄い人!力強い書がとてもカッコいい!
中津からあげなどの特産品の販売も。地元の方々も大勢いらっしゃっていて、ホームはとっても賑やかでした!
大分の豊後料理が詰まったTAMATE箱
「中津駅」を発車したのは12時半前後。そろそろお腹が空いたのでランチタイム。「36ぷらす3」では、地域の美食が味わえる「ランチプラン」があり、個室と座席で異なる食事プランが用意されています。
「青の路」でお弁当が配られたのが12時前。この時点ですぐ食べると「中津駅」のおもてなし停車の時間(12時10分頃到着)と重なるため、中津を発車後にゆっくりいただくのがおすすめです!
「青の路」でいただけるのは、大分市にある日本料理店「四季の味 ぎんなん」の「TAMATE箱」。美味しそう!
「TAMATE箱」のテーマは『豊後料理』。これは、大分の食材と多様な食文化をいかした「新たなおもてなし料理」を創り出すプロジェクト。大分市と周辺の7市町の料理店が参加し、創作料理が考案されています。県内外から大分へ訪れた人たちへ新しく料理でおもてなしをしようという趣旨は「36ぷらす3」で提供される料理にもぴったり!
笹の葉に包まれたのは、関鯖の笹寿司。大分県と四国の愛媛県に挟まれた豊後水道は、瀬戸内海に太平洋の黒潮がぶつかる格好の漁場。中でも関鯖は大分を代表する高級ブランド魚として、全国的に有名です。
まるで宝石のように並んだ炊き合わせ。茄子は田楽煮、人参は梅煮、南瓜は土佐煮などと食材によって調理法が違っていて、とっても手が込んでることがわかります。
車海老は、大分県北東部の国東半島沖に浮かぶ姫島産。小松菜の香味炒め。白和えにした春キャベツ。
西日本一の産地として名声を博したこともあるという、大分市戸次産のごぼうは竜田揚げに。別府湾で獲れた鰆はみりん醤油焼で。春らしく、ふきのとうの天麩羅も。
大分県を代表する銘柄牛、豊後牛のしぐれ煮は旨み濃厚。口直しには苺羊羹。
大分県の食材や食文化を活かした料理が詰まった、まさに玉手箱のようなお弁当。美味しくいただきました!
食後のスイーツでいただいたのは「杵築駅」で購入したロールケーキを、ビュッフェで購入したコーヒーとともに。杵築市にある「松山堂」のロールケーキ。驚くほど生地がふわふわで、口の中で溶けるような食感。濃厚なクリームもたっぷり!これはぜひおすすめです!
大正時代の姿に復原された門司港駅
列車は大分県とお別れし福岡県へ。「豊前松江駅」手前では、少しだけですが瀬戸内海が車窓に広がりました。
「小倉駅」を過ぎ、北九州工業地帯の工場群を見えてくると、まもなく門司港です。
列車は「門司港駅」に到着。ここでは約1時間の停車時間があり、駅周辺をゆっくりと散策することができます。
駅構内には、JR九州・国鉄の前身である九州鉄道の起点を表す「0哩(マイル)標」が建植されています。
「門司港駅」の駅舎は1914(大正3)年に創建。1988(昭和63)年に駅としては日本で初めて重要文化財に指定。2019年には復原工事を終え、大正時代の姿に復元されました。
かつて九州の玄関駅として栄えた「門司港駅」。当時の賑わいを思い出すかのように、この日は国内外からの多くの観光客で賑わっていました。
九州鉄道記念館へ
「門司港駅」での散策時間は約1時間。門司港レトロの散策もいいですが、私が訪れたのは駅から徒歩5分のところにある「九州鉄道記念館」。
ここには、九州にゆかりのある鉄道車両が多数展示されています。
特急形電車・交流式電気機関車など、九州各地で活躍した車両たちが展示されています。
園内を走るミニ鉄道。複線や信号機も備えた本格的な設備。
赤煉瓦造りの本館は、九州で初めての鉄道会社・九州鉄道の本社だった建物。
九州の鉄道の歴史を紹介するパネルやヘッドマークなど実物資料を見ていたら、あっという間に戻る時間。今度はゆっくり訪れたいと思います!
約6時間の旅のフィナーレ
「門司港駅」に戻ってきました。
列車は「門司港駅」を発車。この後「小倉駅」で乗降があり、終点の博多を目指して走ります。
「門司港駅」を発車ししばらくして、事前に予約していた車内イベントに参加。別府駅を発車後にスマートフォンかビュッフェにあるタブレット端末から予約できます。
「青の路」の車内イベントは、九州で唯一金平糖を製造している「入江製菓」の金平糖の試食体験。金平糖の歴史や作り方もお勉強します。
いただいた金平糖は3種類。さて何味の金平糖か、わかるかな?
「青の路」の旅も残りわずか。マルチカーでは今日の旅のおさらい。「青い島」「青の誘惑」「青は旨い」といった、青にまつわる7つのエピソードが紹介されました。
16時42分。列車は終点「博多駅」に到着。
大分の美味しい食や、地元の皆さんからのおもてなし、そして門司港の散策まで、イベント盛り沢山の「青の路」の旅。約6時間と長丁場ですが、あっという間の時間でした。皆さんもぜひ乗車してみては!
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